第220章 憧れという幻

 追いかけても、追いつけず。

 真似をしても、その影にもならない。

 だからこそ、出逢える何かもある。

 そんな『憧れ』という幻の影、幻影に憧れたり。






テツガクちゃん

 肯定さん、『憧れ』というものを見たことがありますか?



肯定

 あるよ。それもたくさん。

 今も見ているし、追いかけているけど……近づかないんだよね。



テツガクちゃん

 そうなんですか!?

 追いかけても近づかない『憧れ』……。

 まるで、幻の影のようですね。



肯定

 幻の影、幻影か……。

 たしかにそうかも。


 『憧れ』って外から見ると、思ったほど大きくなかったり、思ったほど強くなかったりする幻。

 そして、影を追いかけても追い越せないように、憧れという影も追い越せない影。


 そういうのが、僕にとっての『憧れ』かもしれない。



テツガクちゃん

 『憧れ』ってステキな幻ですね。

 見る人によって形を変え、追いかけても追いつけない。

 幻の影。


 とてもステキです!



肯定

 僕もステキだと思っているよ。

 

 目の前にある事実とは、ほんの少し違う自分の中のイメージ。

 そんな幻、『憧れ』はとても大切なもので。


 完全な憧れの影になれなくてもいい。

 完全な影ならコピー機があるから。


 憧れという幻の影を追いかけることで、出逢うステキな『たからもの』。

 それを追いかける旅人は、いつか誰かの憧れになるかもしれない。

 

 あなたは旅の中で何を追いかけ。

 どんな『たからもの』に出逢い。

 そして誰の影になりましたか?


 いつか、あなたの物語を目にする日を楽しみにしてます。





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それでは、また次の機会にお会いしましょう。


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