第209章 こんにちは、さようなら
[2020年2月5日水曜日]こんにちは、さようなら
誰かが世界に『ハロー』と言えば。
誰かは世界に『グッバイ』と言う。
その当たり前は、ほんの少し不思議が香る何かです。
テツガクちゃん
出会ってしまいました! 私!
ビートルズの『ハロー・グッバイ』のような景色に。
ハロー、グッバイ。
私は『さようなら』さんに、『こんにちは』と挨拶をした。
ハロー、グッバイ。
私は『こんにちは』さんに、『さようなら』と挨拶をした。
同じハローとグッバイ。
ですが、その景色は、ほんの少しだけ違う不思議です。
肯定
たしかに、その景色には確かな違いがあるのかも。
僕にもほんの少しだけ、見えたかもしれない。
その不思議さが。
子供が世界に『こんにちは』という。
誰かは世界に『さようなら』という。
そんな当たり前の中で、小さな疑問に出会う。
自分は『こんにちは』なのに、どうして『さようなら』と言う人がいるのだろうか?
今、自分は動き出したのに。
どうして今、止まる人がいるのだろうか?
それらは当たり前だけど。
確かな不思議さが香る当たり前だね。
テツガクちゃん
そうですね。
『ハロー・グッバイ』を聴きながら、どこかの今を覗く私達。
そんな私達にも、不思議な違いがあるのかもしれませんね。
私が『ハロー』と言えば、肯定さんが『さようなら』という。
私が『グッバイ』と言えば、肯定さんが『こんにちは』という。
私が進めば、肯定さんが止まり。
肯定さんが進めば、私が止まる。
まるで、始まりと終わり。
阿吽が廻る、メビウスの輪のような不思議です。
肯定
そうだね。
阿吽が廻ってしまう、メビウスの輪だね。
でも、意外だよ。
僕が『ハロー』と言えば、ガクちゃんは『グッバイ』というなんて。
ほら、それは、有限の世界の当たり前だからさ。
誰かが『ハロー』と言えば、誰かは『グッバイ』と言う。
その当たり前に、ガクちゃんも従うなんて。
ガクちゃんは無限の世界の住人だから。
ステキな論外を描くのかな、と思っていたよ。
テツガクちゃん
たしかに、意外かもしれませんね。
ですが、そんな意外な一面を持っているのが、ステキな論外なのかもしれません。
肯定さんが私に論外を見るのであれば。
今、論外を描いてみます。
不思議な違いが確かにあるように。
きっと、その中にも不思議な同じもあるはずです。
『さようなら』と言えば、『さようなら』と返す。
止まれば、止まる。
右と左、東と西、上と下。
それらがないから。
みんな同じ、無限の世界のような何か。
そういう何かを、一つでも多く探したい。
誰かが『ハロー』と言うのなら。
自分も『ハロー』と言ってみたい。
このハローとグッバイの世界の中で。
そう願う気持ち、きっとそれは同じですよね?
あなたはどうでしょうか?
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それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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