第4話

おじいちゃんは、僕の顔を見ると、声をかけてきた。

そして、笑顔で手を握った。


「そらちゃんだね、大きくなっな。昔は、小さかったのに・・・

学校はどうだ?彼女は出来たか?いじめられてないか・・・」


息をつく間もなく、話し続ける。

変わっていないが・・・

こっちの、話すきっかけがない。


「おじいちゃん。そらちゃん、困ってるよ

「ああ、すまない」


おじいちゃんは、深呼吸して整えた。


「お久しぶりです。大黒天です。覚えていて下さって、光栄です」

僕は、深くおじぎをした。


「かしこまらなくていいよ。昔みたいに、タメ口で話しておくれ」


ここでは、基本タメ口だった。

小さかったから、許されたが、さすがに・・・


「そらちゃん、おじいちゃんの言う通りだよ」

かおちゃんが、声をかけてくる。


そういうことなら・・・


「じいちゃん、元気か?相変わらず歳、取ってるな。ばあちゃんに、逃げられたないか?」


ゴツン

かおちゃんに、たたかれる。


「限度をしれ」

「ごもっとも」


おじいちゃんは、ニコニコしてる。


「ばあちゃんは、旅行に行ってるよ」

「かおちゃんから、訊いたよ。おじいちゃん」

「ここは、年中無休だからな。交代で休みを取ってるんだよ」

「フルムーン旅行とかは、したくないの?」

「四六時中一緒なのに、旅行まで一緒はやじゃよ」


仲がいいのか、悪いのか・・・

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