第3話
「かおちゃん」
「何?」
「ここは、変わらないね」
「見た目はね」
「見た目?」
「うん」
その意味は、言わずともわかった。
わかったつもりでいたのだが・・・
「どうして、鉄道だけ開通したの?かおちゃん」
「働くには都会がいいけど、住むのはここがいいっていう人が多いから・・・」
「でも、それでも時間かかるでしょ?」
「うん。だから、休みの時だけ帰ってきてるんだ」
人間の適応能力はすばらしい。
正直、不便だが慣れてしまえば、苦にならない。
「そらちゃんは、おそらくネットとかは見られると思ってるよね?」
「うん」
「確かに、ネットは見られるよ、でも、誰も使わないね」
「そう?」
「うん。必要な時にしか・・・」
そうなんだ。
「そらちゃん、あの駄菓子屋行く?」
「うん。行きたい」
「じゃあ、先にそっちに行くね」
車は、駄菓子屋へと向かう。
当たり前だが、すぐについた。
「おじいちゃん、来たよ」
「かおちゃん、お疲れ様」
懐かしいおじいちゃんが、そこにいた。
全く、変わっていない。
歳を取ると、変わらなくなるのか?
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