第2話 「そう、僕の名は・・・・・」
「・・・・・ハル・・・・・・」
っふと呼ばれた気がして目を開けると兵士見習い宿舎のベッドだった。
「なんだぁ。夢かぁ。」
ぼーっとしてる頭。
ベッドから起きて頭を起こすために、あったかいハーブティーを入れていると
「ハル。ここにいたのか。」
そう声をかけてきたのは僕と同じ16歳の兵士見習いで同じ部屋になったモルベルトだった。
「なんだ!ぼーとして、寝起きか。」
僕はモルベルトに返事を返すこともできないまま
「わるいかぁ?」
「いや、問題ない教官も言ってたからな。戦士は休める時に休んでおくものだ。」
モルベルトは決め顔で、教官の口真似をする。
「そいや、ハルそろそろ剣術の訓練だぜ。先に行ってるゾ。」
「うん、僕もすぐ行くよ。」
今日は実践に基づいた剣技の訓練だ。自分で選んだ剣だけど未だに重さにしっくり来ていない僕を見てか。
「くくくっ、いい構えだが腕が振るえてるぞ。グライト。」
と、剣術の教官に失笑気味笑いと、嫌みを言われ。
(くそ~~~、絶対なれてやる。僕の選んだ剣に間違いはないんだっから)
そうそう、グライトとは僕のラストネームだ。
「そう、僕の名前は、ハルヘイム・グライトだ。」
「ごっんぉ。」
鈍器の振るわれる音
「あぶねぇ。」
とっさに何とか交わす僕だったが、剣の教官の大剣が間近に振り下ろされてた。
「グライト、油断大敵だぜぇ。」
(この筋肉だるま)
と思いおもいつつ。
モルベルトは、良くよけたなーなんて感心してる始末。
実戦を想定した剣術は無事生還して訓練を終えたのだった。
そんなこんなで剣術だけでなく、集団の作術や行動の仕方、自分の役割から簡単な治療の仕方まで、豊富にその道のプロに特訓され、1年間叩き込まれるのだ。
もちろん、同期の中にも途中で挫折していく人もいた。
それほどまでに厳しい訓練を受けるほど、僕の住むライオス国は危機的状況に置かれているんだ。
ライオス国は、決して国土は広くないけど、作物、鉄鋼物、魔法物質は豊富にあるんだ。その斜め上、北西にフェルドント国、北東にドロムセル国があるが2国ともに作物が特に不足していて、悪政などや国内紛争などでたびたびライオス国が侵略される歴史がある上に、フェルドント国とドロムセル国が協定を結ぶ事態になっている。
ライオス国の西には広大な森が広がっているんだ。噂によれば巨人やハイエルフの村があるとかないとか、様々な噂がたってる。
東はギュムス小国、傭兵国家でどこの大国にも負けない軍事力があるんだ。色々悪い噂もある国だけど、現国傭兵王は世界屈指の剣士だそうだ。
そして、南の大国グラセウム国とライオス国とは古くから交流があって、盟友国になっている。
という国勢事情から、北の2国に備えて兵士の育成には重点を置かれていて、国政間の兵士だけでなく、ならず者や盗賊やモンスターの部類にも気を付けないと行けないんだ。
そんなこんなで、戦術や戦略以外に地勢や国政も叩きこまれる、その中でエキスパート候補として抜擢される人もいるけどね。
「うーん、疲れたぁあぁ。」
僕は伸びをしながら呟くと
「まぁ、今日もハードだったからなぁ。身体も頭も。」
モルベルトが頷きながら、共感してくれるている。
「さぁて、俺はねるぜえ。」
「うん、わかった。明かり消すね。」
魔導高炉を消してベッドに入る
「・・・・すぅ・・・すぅ。」
モルベルトは寝息を立ていた
「早っ。」
と言いつつも僕のいし・・き・・も・うす・・れ
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