お覚悟召されい！

薔薇 選び方

　うちで一番、多い鉢といったら、なんといってもバラたちです。

　棘（とげ）が怖（こわ）くて、最初は、なかなか手が出ませんでした。今でも、棘の多い品種（ひんしゅ）は遠慮（えんりょ）しています。

　うちで一番、棘の多いのは、通販でうっかり買ってしまった『マチルダ』です。

　包みをほどいて、血の気（け）が引きました。それ以来、ベランダの隅（すみ）っこが定位置（ていいち）です。

　香りは全く無いので、花付（はなつ）きが悪ければ抜いてしまうところですが、棘の多さが嫌（きら）われて、ずうっと放（ほう）っとかれているのにも関（かか）わらず、うちで一番、お花畑なので、永（なが）らえています。縁（ふち）がほんのり桃色の可憐（かれん）な花を、年（ねん）がら年中（ねんじゅう）、いっぱい咲かせます。

　バラの棘は、見てもよくわからないほど細（こま）かいものがあり、厄介（やっかい）です。

　うっかり触（さわ）ってしまって、チクチクが気になる方は、幅広（はばひろ）のガムテープを丸めて、トントンと、棘の刺（さ）さっているらしい所を叩（たた）いてみてください。目に見えないほど小さくて細かい棘が、スッキリ取れます。

　バラは数（かぞ）えきれないほどの種類があります。

　一般に、香りの無い品種の方（ほう）が、丈夫（じょうぶ）で育てやすいと言われています。

　私は、咲いたばかりのバラの香りを嗅（か）ぐのが楽しみで育てていますが、確かに、香りの無いものの方が長生（ながい）きのようです。

　うちで一番、安定してよく咲いていた（過去形です。すごく大きくなったのに、原因不明で、あっという間（ま）に枯れてしまいました。大鉢（おおばち）になると、往々（おうおう）にして起きることです）『レディヒリンドン』というクラシックな黄色のバラも、香りがする品種だったのですが、全くしませんでした。一本一本、個性があるので、そういうこともあるのです。

　このバラは新苗（しんなえ）から育てたので、よくうちに馴染（なじ）んでいました。

　バラには、新苗（しんなえ）と大苗（おおなえ）というのがあって、新苗は五月頃売り出されるもの、大苗は、新苗を畑で更（さら）に夏越（なつご）しさせて秋に売り出される、棒状（ぼうじょう）の苗です。

　一般に、大苗の方（ほう）が丈夫（じょうぶ）だと言われていますが、新苗から育てた方が環境に馴染みやすいという説もあります。

　私の見たところ、新苗で出てくるのは、オールドローズという一期咲（いっきざ）きのクラシックな種類のバラが多く、大苗は、家の庭や公園によく植わっている、ハイブリッドティやフロリバンダという種類のものが多いようです。

　バラは綺麗（きれい）ですが、病気や害虫も多いです。

　必要に応じて薬を使うと、ストレスも少ないでしょう。

　ただ、私のような農薬があまり使えない人は、病気になったらオロオロしてなすすべがなく、害虫はただただ、手で取るしかありません。

　園芸家（ガーデナー）たちは、『手でトール』だの、伝説の『緑（みどり）の指（ゆび）』（育て上手な人のことをいう）の指は、実際は、ひねりつぶした芋虫（いもむし）の色で染（そ）まっているんだ、などとブラックジョークを言っています。

　バラの作業用の手袋（てぶくろ）ですが、結構（けっこう）いいお値段なんですよね。いや、確かにオシャレなのが多いんだけど。結局、泥（ドロ）だらけになるし。（by土嫌（ぎら）い）

　園芸をするときのカッコは、可愛（かわい）くてオシャレなのが一番、という方（かた）は別として、使い易（やす）くて、気軽（きがる）に買い替（か）えることの出来（でき）る値段のものが欲しい方、作業着（さぎょうぎ）専門店（せんもんてん）に行ってみると良いですよ。

　工事のプロが愛用（あいよう）する、安全性に優（すぐ）れ、使い易くて丈夫で、しかもリーズナブルな価格の品を、お店の方（かた）が選んでくださいます。

　品揃（しなぞろ）えも豊富（ほうふ）で、どんな要望（ようぼう）にも応（こた）えてくれます。

　災害等、非常の時に役立ちそうな品も色々（いろいろ）あります。

　お勧（すす）めです。