　幼馴染であるキイルタ＝トラフからの電報を受け、帝国本土から東岸領の自領へ、少年レイスは急ぎ戻ることになります。

　その際、帝国内の地名や島名、それに港湾名がいくつか登場します。

　そこで、以前作成した「【世界地図】航跡の舞台」へ、それらを落とし込んでみました。これまで登場した、地名・都市名とともに。

　こちらの地図を片手に、妹・エイネの身の上を慮（おもんばか）る兄・レイスの心情をご想像ください。

【予　告】

次回、「帰省 ① エリス港」お楽しみに。

セラ＝レイスは終業式を終えるや、すぐに汽車を乗り継ぎ、エリス湾へ向かった。

帝国本土随一の港・エリスからは、七大海をわたり、五大陸の沿岸諸都市を結ぶ船舶が、途切れることなく出入りしている。

片道１週間の優雅な船旅と、プライベートビーチを有する別荘での静養に浮かれる貴族たち。その間をセラは奔走した。

やむなくセラは、キャンセル席の出たダブリン行き３等船に飛び乗ったのである。

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