第11話 とある女子生徒の気持ち
あの人はいつもあの人ばかり見ている。
初めてあなたと会った時、私はあなたに心を奪われた。
この学校に転入し、手続きをしようと迷っていた私に話しかけてくれた。
私は今まで恋という気持ちを知らなかった。
前の学校の時は女子校だったし、男性と触れ合う機会がなかった。
しかしそんな私でも下校の時に他校の生徒の男性に話しかけられ、告白された事もあった。
でも私はその都度断った。
知らない男性だからだと自分でも思ってた。
だけどあなたに会った時そうじゃなかったんだと思わされる事になった。
あなたを一目見た時、あなたの事が目を離せなくなった。
いわゆる一目惚れというやつなのでしょう。
私を職員室まで連れてってくれたあなたと別れたが、数日後たまたま同じ学年の同じクラスメートになった。
私の胸は高鳴った。
それは雲ひとつない空に思い切り羽ばたく白鳥のように曇りのない心の翼を開いた気持ちだった。
しかしあなたはどこか心ここにあらずという顔立ちをしていた。
私はあなたの視線を追いかけ、その先にはとある男性だった。
そんなに背は高くないが、少し可愛い顔立ちの男の子。
あなたはいつもとなりの席だから話しかける、というがそれだけではない感情を持っているのを私は知ってしまった。
恋とは不思議なもので好きな人の事はわかってしまうようだった。
あなたはいつでもその男の子を見ているからつい意地悪をしたくなり、言ってしまった。
私はヒロキさんの事が好きだと。
あなたはどんな気持ちなのだろう、きっと困惑しているに違いない。
私だってあなたにあんな事は言いたくない、でもついあなたに意地悪をしたくなってしまう。
恋とは大変なものです。
はぁ、たまには私も見て欲しいです。
たまには私も見てほしい ぴで @pide
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。たまには私も見てほしいの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます