まるで一昔前の洋画のように、少し茶色みがかったフィルムで、僕の脳内に情景が映し出された。
中心に映るのは一人の青年。
陽気にパフォーマンスを行う彼の周りに、少しずつ、しかし確実に人が増えていく。
一連の流れがショートムービーの如く鮮明に浮かぶ。
陽気だが、必要情報が抜けているわけではない、完璧ながら、肩に力は入っていない。
そんな絶妙な力加減で書かれた作品だった。
一体この作品のどこが僕をここまで興奮させるのか。僕自身よくわからないままに、読む手だけは先へ先へと進んでいく。
そんな不思議な魅力がこの作品にはあった。
まるで、ストリートパフォーマンスのような。
執筆お疲れ様でした。