第6話 変体の死角


「素晴らしい! まさかここまでの力を有するとは!」

「その声は!」


 間違いようのない、死神の声だ。

 仰げば宙空にベンチが浮かんでおり、そこに逞しい青いツナギを着た男が座っていた。死神は骨ではなくなった。


「まさか消失した本官の本官と乳首で受肉したというのか!」

「ご明察、ハッテン場で一発ヤる余裕もあった」

「なんてやつだ」

「さて殺らないか?」

「「お前をな!」」


 死神はベンチから立ち上がって股間から白いオーラを放つ。

 あれはハッテン場によって得た子種だ。イカ臭い!


「本官、一時休戦としよう」

「本官も異存はない、奴を倒すため本官に乗るのだ!」


 本官が言うや、本官を作り変えたナノマシンが一斉にざわめき立ち、周囲の色々な物を取り込んで更に巨大化した。

 その姿はまさにデッカイイチモツのついたデッカイ本官だった。

 本官の胸が開く、そこに乗れという事だ。

 私は迷わずそこに入る。

 正面のモニターに文字が浮かぶ。


 V oin

 O ppai

 K ai

 K an

 I kuuu


「これこそ本官の真の姿! 本官VOKKIヴォッキモードである!」


 今ここに死神とVOKKI本官の死闘が始まろうとしていた。


 VOKKIが世界を救うと信じて!

 ご愛読ありがとうございました。

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