第5話 ナノマシンのちからってすげー!!

「ともあれ、本官の本官を失ってしまったか……」


 二人とも女の子状態になった所、本官が唸る。

 先ほどの能力発動で、本官の本官が崩れ落ちたのだ。あるはずの場所には毛のない綺麗なアソコがある。


「さぁ、どうするんだ本官? それとも降参か?」


「……クク……フフフ……」


「……何が可笑しい?」


 絶望的な状況に関わらず、本官が笑みをこぼす。

 そして女の子ゆえの可愛くも美しい顔で、こちらを見てくる。


「本官が降参とな? まだとっておきの能力がある事を知らないようだな?」


「何だと……?」


「とくとお見せしよう」


 その本官の言葉と共に、彼の足元から何かが浮き上がってきた。

 銀色の流体金属のような……いや、これはナノマシン。金属粒子一つ一つがAIを持った、まさに意志を持った金属。


「鋼たれ! 自らもまた鋼たれ!! 始まりの大地、森の木の最初の一本に斧を打ち込んだその時から、この未来は約束されていた!!」


 ナノマシンが本官の身体を覆い尽くす。

 色白の肌がナノマシンと溶け合うように融合。さらに股間にナノマシンが集まり、鋭く伸びてくる。


「さぁ、戦いはこれからだ!」


 そこには全身金属で、股間に刃のようなイチモツを備えた、物々しい本官の姿があった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る