第3話 賽投げ

「フフフ、戦いはこれからですよ」

「生きてたのか」

 謎の本官なる人物との邂逅直後、さっき爆破したはずの死神が復活した。骨のくせにしぶてぇな。

「あなたは乳首から爆弾を。そこの方はパンツを脱げば爆死後にループする力を。全ては私が仕込んだもの」

「何が目的だ?」

 死神が言うにはこの異能力は奴によってもたらされたものらしい。クソみてぇな笑い方しやがってこの骨野郎。

「お二方にはある物を取り合い──言わば殺し合って頂きます。その取り合う物というのが……ち○こです」

「は?」

 何言ってんだこいつ。もっかい死ねばいいのではないか?

 とはいえ状況は大体分かった。動機は知らんがこの男の玉を取ればいいのか。

「私は高見から見物するとしよう。さらばだ」

「うっせぇ死ね」

「残念無念また来週!」

 逃げ出す死神。逃がさねぇ乳首から爆弾を発射。今度こそ死神は爆死した。

 木っ端微塵になった骨はさておき、これからこの男の男の子を取らねばならない。逆もまた然りだ。

「本官は用意出来ているぞ。このループから抜け出すためにも」

 男の話から玉を取った奴がこの異能力を解除出来るらしい。それなら上等だ。タマタマの取り合い合戦の始まりだ。

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