第20話 暗躍する悪魔

「クハハ・・!!何が魔法剣技大会だ。こんな幼稚なお遊びを国家でやるとは、日本も汚染されたものだな。これを、我々が利用しないはずはあるまい。」

玉座に座っている異形の人影がそう言う。

「運よくあいつら(・・・・)も今は日本にいない。衛術協会とか、魔法部隊とか知らんが、雑魚ばかりだ。我が赴けば、全て壊して見せよう。我々ディアボロス軍全軍でこの機に攻めるぞ。」

「了解です、ディアボロス様。タイミングはどうされますか?」

「それは我が指示する。それまで待っていろ、ゲラルド。」

「はっ。」

ディアボロスは、日本で言う悪魔。その中でも高位の悪魔で、総勢千もの軍勢を従える悪魔の王だ。

角が生え、翼もあり、肌は黒がかった紫色をしているその姿は、まさしく悪魔と呼ぶにふさわしい恰好だ。

「ようやく、我のこの宝石を開放する時が来た。極大魔法の封印されたこの宝石。これがあれば、人間など根絶やしにしてくれる。」

「極魔法『ヘルブレイズ』」

ディアボロスが指をパチン、と鳴らすと、彼の玉座の周りには紫色の豪炎が出現した。

「待っていろ、人間。かつて滅ぼされたその借りを、今返してやろう。復活の狼煙をあげるぞ。」

悪魔は150万人が一度に集結するこの時を、狙っていた、

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