第2話 魔法が使えない!

 有田浩正 冒険者・兄

 有田菜々子 妹

 上戸有紗 小説家

 中村涼香 刑事

 木村智充 刑事

 松坂清子 教師

 広瀬花江 派遣営業マン

 脇大貴 食品会社社員

 吉岡涼介 ケアマネジャー

 川口真美 いじめ軍団A

 中島涼真  B

 松山勇太 C

 中尾実 D

 千葉源二郎 老人ホーム施設長

 有田幸四郎 刑事

 原田顕 刑事

 柏田徹 チェーン工場社員

 溝端健治 学習塾社長

 安斎要次 謎の老人

 葛城圭 主犯

 椎名多江 共犯

 

 2020年2月25日

『炎』の玉が天龍島にある6つの墓から忽然と姿を消した。他に、氷地天山海の玉がある。1つでも欠けるとタイムパラドックスが起きる。

 数々の未解決事件の謎を解いてきた天才にして変人のキャリア刑事・有田幸四郎は、古巣である仙台警察署刑事課強行犯係に新係長として帰って来る。

 そこへ、椎名多江と名乗る女性が依頼に来る。多江の友人、広瀬花江は10年前に天龍島で発生した萬福丸沈没事件の生存者だ。10年経つと天龍島というのはほとんどの住人が物事を忘れる。

 有田は事件で亡くなった千葉源二郎の遺族・安斎要次から、天龍島へ招待されたが、暴走気味な有田を一人で行かせるのが不安なため主任の原田顕がついていく。

 

 浩正は『炎』の玉を手に入れた。パイロキネシスを覚えた!昨夜、夢の中でアベイチロウがアンピプテラに喰い殺された。

 アンピプテラは翼の生えた蛇として表現され、フランスのギーヴル(ヴイーヴル)に似ている。アンピテプラやヴイーブルといった怪物は、戦場で敵に脅威を与え威嚇する意味もあって紋章にしばしば描かれていた。


 阿部一郎は浩正の大学時代のゼミの顧問だ。浩正を精神的にいじめていた。

 

 葛城圭は2020年3月11日、午前11時40分頃、東京都豊島区東池袋の東急ハンズ前で包丁と金槌で通行人を襲い、2人(66歳男性と29歳女性)を殺害し、6人に重軽傷を負わせた。女というのは川口真美だ。カワグチマミはゾンビに食い殺された。


 葛城はサンシャインシティの地下通路からエスカレータで東急ハンズ正面入り口前に出た後、「ウォー!むかついた。ぶっ殺す」と大声で叫んだ。まずサンシャインシティのエスカレーターをのぼってきた阿部を包丁と金槌で襲い、殺害した。次に東急ハンズ前に差し掛かった川口真美を包丁で刺し、殺害した。葛城は60階通りを池袋駅方向に走り、その途中で私立高校の1年生4人グループのうち3人を切りつけ、さらに2人に切りつけた。その後、池袋東口ロータリーで、通行人に取り押さえられ、その場で現行犯逮捕された。


 浩正は春日部に行き、吉岡涼介を見つけた。駅前には開かずの踏切があった。カンカンカンカン!と鳴り出した。線路にいる吉岡をパイロキネシスで燃やし殺した。

『玉』をとってしまうと3人殺しても魔法は覚えないのだが、まだ浩正はそのことに気づいていない。

 松山と中尾はタイムパラドックスが起きたことで春日部警察署の刑事になっていた。

 浩正は2人をパイロキネシスで燃やし殺した。

「あれ?何にも起きねーぞ?」

 浩正はわけが分からなかった。

 

 

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