第143話明日・・・

12月14日。

明日、決行日。


「何か落ち着かない・・。」

多分、今迄で1番緊張している。最初のミッションの時と同じ気分。


「皆、そうだと思うよ。」

明日に備えて早くベッドに入ったが眠気が来ない。

ウェンも隣でまだ目がパッチリ開いて居た。


「会議でも全員ソワソワしてたしね。」

「やる事、多いから。」

何度シュミレーションしてもきっと現場は違うだろう。


「ミナキ。大丈夫だよ。」

「うん。」


不安は沢山あって。

全員、護れるかとか。上手く海誠先生達を元の世界に帰せるかとか。


1番は勝てるのかって・・・。


「俺も不安。」

ウェンは俺の頬を優しく撫でてチュッとキスした。

「人って悪い方に考えがちだよね。」

俺もウェンにキスのお返し。


俺達のやる事は何時も危ない橋を渡る。

生きるか死ぬか。


でも、俺はこの世界が好きだ。

ウェンが居るからカプリスが居るからだけじゃなくて。

この世界に居たい。

この世界を平和にしたい。


「ミナキの顔が集中して無い。」

ウェンが俺の目をちゃんと見てと微笑む。

そう言われると照れる。

「うん。今日もカッコいい。」

好きな目。


「ミナキが好き。」

優しく抱き締められると不安が消える様に癒される。

毎回、俺の不安な時はこうしてくれた。

これが俺達の未来の為の最後の戦い。


「ウェン、大好き。」

うん。ウェンは嬉しそうに腕に力を込めてギュっとしてくれた。


「よし!ミナキを可愛がる!」

ウェンは気合いが入った様な眼差しで俺を見詰めた。


優しくて甘い時間。


「ウェン。愛してる。」

「ミナキ。俺も。愛してる。」

やっとお互い笑顔が溢れた。


ギュっと抱き締めあってまたイチャイチャして。


いつの間にか眠りについた。


俺は皆を護る。そう誓いをたてて。

朝を迎えた。

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