転生令嬢、懐かしの精霊達の聖域。
目の前に現れたのはゲートらしきものでした。
って、アルクの時に行ったあれじゃないですか!?
また行くんですか!? アイツに会うの複雑なんですけど……。
≪行こう、ライラ≫
ゲートの前で固まっている私を見て不思議そうに首を傾げながらもイアはこちらに手を差し伸べます。
「うん…」
私はゆっくりとイアの手に自分の手を重ねました。
≪≪≪
イアとレオ、ミアの三人の声が重なり、
目を瞑り、何とか眩しさを誤魔化している内に、もう着いたみたいです…。
ここでちょっと元の口調に戻りましょうか…。
あー、もうっ!! アイツに会ったら一瞬でバレてしまうぞ!
…そしてイア達にバレ…終わったな…アルクーリ・ドルクも…。
さて戻すか。
どうのこうも言っている内に目の前には神々しいまでに神秘さを解き放つ大自然が広がっていました。
あっちの世界にはない薬草や、果実、木、巨大なキノコもあります。
そして、周りに飛び交っている光は…精霊でした。
「……ゎあ」
いくら久しぶりとは言え、大自然の気迫に思わず声が漏れます。
≪すごいでしょ?≫
口をあんぐりと開けている私を見て、イアは悪戯が成功した子供のような顔を浮かべます。
「…うん」
そのままこくりと頷けば、そっかと優しく頭を撫でられました。
≪サプライズ大成功…?≫
≪間違いなく大成功ですよ≫
笑い合っているミアとレオを微笑ましくイアと共に眺めていると、ミアとレオが真っ赤な顔して、≪見るな!≫や≪見ないでください!≫と揃いに揃って怒りました。
≪ふふっ≫
「ふふふ」
≪別にー? ねぇ、ライラ≫
「うん、べつににゃにもにゃいよー?」
≪≪いや絶対に何かある!!≫≫
≪仲良しー≫
「にゃかよしー!」
≪≪どこが!?≫≫
他愛もないこの会話、あー、お腹の底から笑いが込み上げてきますよ。っ、ふふ。
絶対にこの三人に正体がバレなければイイナ!
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