城案内。  ネロside


ライラが王城に来た後、僕とレト達でライラの王城案内が決まった。


正直言って、ライラの契約精霊が凄く怖い。敵に回しちゃ駄目だね。


と、今から案内をする所。



「じゃあライラ、これからお城の中を僕達で案内するね」


「はーい」


相変わらず本人は、無防備だ。


「くっ、あはは。もうそろそろ行こうか。レト、リト。よろしいでしょうか、精霊殿」


≪≪≪ライラが良いなら≫≫≫


「「はい」」


許可を得たので僕は、ライラに話しかける。


「ライラ、今から王城を案内するから着いてきて」


「わかったー」


……妹がいたら、こんな感じなんだな。おっと、危ない。人前でデレッとした顔は、見せちゃだめだ。


  


しばらく歩いていると、中庭に着いた。


中庭には色とりどりの花が咲いている。それと、大きな木が一本立っている。


「ここは、中庭だよ。庭師が頑張って作ってくれた自慢の庭なんだ」


「わぁ、きれい」


ライラは瞳を輝かせて、中庭を見ている。

純白の瞳は、きらきら輝いて、嬉しそう。頬は、淡く色づく。ぷっくりとした柔らかい唇は、小さく開かれている。とても気に入ったよう。可愛い笑顔だった。


その笑顔を見た時、僕の胸がざわめいた。


–––ライラ、可愛い!


ふとレト達に視線を移すと、ライラを見て幸せそうな顔をしている。きっとレト達は、ライラに恋しているのだろう。そう考えると少し、複雑な気持ちになった。


「いあ、れお、みあ、とってもにゃかにわきれーだにぇー」


≪綺麗だね≫


≪綺麗だな≫


≪綺麗ですね≫


精霊にも好評のよう。


「ここでよく、お昼寝したね。リト、兄さん」


「うん」


「あったあった」


レト、よく覚えてたね。


「おひるにぇかぁ。さいきんやってにゃい」


「ライラも、やった事あるの?」


リトがライラに質問した。


「うん。いあたちとおにーしゃまたちとだけど」


「そっかぁ。ライラも今度僕達と一緒に寝よう?」


レトが誘う。良いねー。


「うん! いい」


≪俺達も一緒な≫


「わかった」


どうやら精霊も一緒に寝るそう。


「あはは…」





頑張って、レト、リト。



◇◇◇



色々な所を紹介が終わったから、最後はライラの部屋で解散した。


僕は自分の部屋で一人、悩んでいた。




「先程のトキメキはなんだ? きゅんとする」


この気持ちが父性って分かるのは、少し先。





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