侯爵達の話し。  エドside

ライランラック様が去った後、私達は彼女の事で話した。


一応、私の名は、エリアード・フォル・メリダス。侯爵だ。



まぁ、話に戻ろう。



◇◇◇



「どうだった、ライランラック様は?」


妻のアリアナ、息子のリジューア、アレッド、アルクリスに問う。


「どうも何も、可愛過ぎる! ああ、尊い! 今すぐにうちの子にしたいぐらいよ!」


「アリアナ、一旦落ち着け」


「落ち着ける訳無いでしょう! あんな可愛い子を前にして、どうやって落ち着くの!」


「「「お母様…」」」


おい、リジューア達も呆れてるぞ。


「お母様の言う通り、とても可愛いですが。何よりもお優しい」


珍しいな。リジューアが令嬢の事を褒めるとは。


「僕達の震えを治してくれたしね。ね、アル」


「うん。優しかった。また…話したい」


アレッドやアルクリスまで……確かにまたお話ししたい気持ちだ。


「王城で会えるはずだから、その時何か会う約束しよう」


「「「「賛成!!」」」」


私の言葉に重なる四人の声。はあ、すまぬ。ライランラック様。


「幸い、ライランラック様に婚約者はいない。リジューア、アレッド、アルクリス。良いわねあ」


「やめなさい」


全く、何を言うんだか。この妻は。


「まあ、お前達の自由にしなさい」


「「「はい、お父様! 必ずや、婚約者になって見せます」」」


「いや、友人になりなさい」


婚約者だなんて、宰相殿が怒るぞ。


程々にしときなさい。私が疲れる。



◇◇◇



この後、私は宰相殿に笑ってない笑顔で問い詰められるのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る