転生令嬢と魔物退治と謁見。 2
私が名前を告げると、騎士さん達が驚きました。
「トリファーって、ギルスティード宰相様の娘様!」
「はい」
お父様の影響力って凄いですね。
驚く騎士さん達を置いて、私一人感心したのでした。
「ま、誠に申し訳ございません!」
カバッ!
騎士さん達が一斉に土下座して来ました。
何だか罪悪感が…。
「あたまをあげてくだしゃい。ところで、めりだしゅこうしゃくけのかたがたはぶじでしゅか?」
何処か、怪我していないのでしょうか。
「はい! 皆様、無事であります!」
私の問いに答える騎士さん。
無事だったみたいですね。
「みあ、きししゃんたちのちりょーをおにぇがいできる?」
≪はい。…聖なる光よ、彼等を癒したまえ!≫
––––––––––パアアアァッッ!–
光が騎士さん達を包み込みます。
改めて凄い精霊と契約してたんだですね。
「す、すげぇ。あんなに深い傷が一瞬で」
「! 力が、溢れてくる!」
効果は絶大ですね。
「みあ、ありがとう」
≪どう致しまして。所で、ライラはあんなに強かったんですね≫
……私より強い人、いっぱいいますよ。
≪ライラは、当然だろ≫
≪うん≫
≪ですね≫
レオ、どう言う意味ですか。イアもミアも納得しないで下さい。
まぁこれは、置いといてと。
メリダス侯爵家の方々の方を片付けないとですね。
「あの、めりだしゅこうしゃくけのかたがたとおはにゃししたいのでしゅが。…いいでしょうか?」
この件がトラウマにならないと良いのですが。
「! はい。…あの、少し…」
騎士さんが馬車の方に行っている間、私はイア達に話しかけました。
「いあ、れお、みあ。ばしゃのにゃかにいくけど、いい?」
≪≪≪勿論!!!≫≫≫
「みあ、ばしゃのにゃかにはいったらめりだしゅこうしゃくけのかたがたのきぶんをみて。よくにゃかったら、にゃおしてあげて」
簡単に言うと、気分が悪かったらリラックスさせてと言う事です。
≪分かりました≫
うん、こっちも平気そうですね。
さてと、メリダス侯爵家か……驚くかもしれませんね。
そんな事を考えていると、馬車の方から騎士さんが戻って来ました。
「馬車の中に入って良いですよ」
「ありがとうごじゃいましゅ」
緊張して来ます。怪しまれないと良いんですが。
◇◇◇
「しつれいしましゅ。はつにおめにかかりましゅ。とりふぁーこうしゃくけちょうじょ、らいらんらっく・ふろーと・とりふぁーでごじゃいましゅ。いごおみしりおきを」
短く腰を落とし、礼をする。
…疲れますね。この挨拶。
「ご丁寧にありがとうございます。私は、エリアード・フォル・メリダスです。この度は、助けて頂き感謝申し上げます」
感謝の言葉を
「私は、アリアナ・フォル・メリダスです。私からもありがとうございます。この御恩、必ず返しますね」
同じく感謝の言葉を
「いえ。わたしは、おのれのしゅべきことをしただけでしゅので。みにゃしゃまがぶしであんしんしました」
見た所、大丈夫そうですね。
「しょれと、しょうかいがおくれましたがかれらはわたしのけいやくしぇーれーでしゅ」
イア達が出てくると、メリダス侯爵方が驚きました。ですよね。
しばらくして、メリダス侯爵が三人の男の子に話しかけました。
「こら、ライランラック様に挨拶しなくては駄目だろう」
メリダス侯爵が言うと、男の子達はようやく自己紹介してくれました。
「初めまして。リジューア・フォル・メリダスです」
一人目の男の子は、曇り一つない空色の髪に眩しい金色の瞳。美少年でした。名前は、リジューア様ですね。
「アレッド・フォル・メリダスです」
二人目は、落ち着いた栗色の髪にスイートパープルの瞳。美少年です。名前は、アレッド様ですね。
「……アルクリス・フォル・メリダスです」
三人目は、アレッド様と同じ配色でアレッド様より薄い感じの美少年です。名前は、アルクリス様ですね。
……アルクと似ている名前ですね。
三人は、四歳ぐらいの男の子でした。
後、何か警戒されている気がします。
あれ?皆様、
小さく震えているのに気が付きました。
「みあ、れいのことぜんいんおねがい」
≪分かりました。…治れ≫
––––––––パアアアァァァッ!
光が馬車の中を包み込みました。
「「! ……今のは!?」」
「「「何、この光!?」」」
皆様、驚きの声を上げています。
「みなしゃまがふるえていたので、ふるえをとめました」
リラックスしただけなのですが、この世界にリラックスと言う言葉は無いので言えません。
「……どうして、分かったの」
アルクリス様が小さく呟きました。
その呟きに私は、説明しました。
「ただたんにふるえているのにきがついただけで、ふかいりゆうはありましぇん」
そろそろ帰らないといけませんね。
「めりだしゅこうしゃくしゃま、じかんをうばってしまいもうしわけありましぇん。これでわたしは、かえりましゅので。あとはおうじょうでおあいしましょう。しつれいしました」
「あの、もう少し…」
◇◇◇
焦った侯爵方の声を背に、私はお父様達の所に進み出しました。
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