二歳になりました。

転生令嬢、二歳になる。

今日で私、ライラは二歳です。

今日の夜、誕生日会を開くそうです。


皆さん、とても張り切っています。


誕生日会のメンバーは、

お父様、お母様、ジルお兄様、カイお兄様、イア、レオ。そして私です。


ただ今、誕生日会用のドレスをお母様とマイナが選んでいます。


「これも良いわね。んーでも、こっちもなぁ。何が良いかしら」


「リリィ様、こちらはいかがでしょう」


「いいじゃない〜。流石は、マイナね」


何百もあるドレスを持っては、置き。

永遠と続くと思った地獄は、終わったみたいです。長かったです。


お母様とマイナが選んだドレスは、水色をベースにし、所々に真珠が散りばめられていました。



◇◇◇


《イアside》




≪イアは、ライラの誕生日プレゼント決まったのか? 俺は、まだ決まってねーけど≫


……は?


僕、イアは同じ精霊のレオの言葉に思わず、変な声が出た。


≪早々に決まる訳ない。だって、ライラの誕生日プレゼントだよ?慎重に選ぶに決まってる≫


何を言ってんだ。


≪だよなぁ≫

 

だよなぁ、じゃないだろ。大丈夫か、レオ。


≪そうだ。なら、はどうだ。これなら、ライラも喜ぶだろ≫



精霊の守り石か。


僕達高位精霊が力を流して、魔法で固まらせたのが精霊の守り石だ。

属性関係なく、虹色に輝いている。

持ち主に幸福を与える代物だ。

だが、持つことが許されるのは、作った高位精霊の契約者だけ。



レオにしては、珍しい。


≪珍しく頭が働いたね。明日は、大雨でも来るのかな≫


少し、煽り文句を言う。何、本当の事だ。


≪おまっ。流石にそれは、失礼過ぎじゃないか?≫


≪本当の事を言っただけ≫


けど、今日はレオのお陰でライラ喜ぶかも。



◇◇◇


《ライラside》




「「「「誕生日、おめでとう」」」」


≪≪おめでとう≫≫


去年より、賑やかな誕生日なんですね。


「ありがとーごじゃいましゅ」


親バカカウントダウン、3・2・1・0!


「「「「天使」」」」


今日も今日とて、絶好調です。


≪相変わらずだね≫


≪だな≫


イア達も呆れていますよ。お父様達。


≪そうだ、ライラ。僕達から、プレゼント。

『精霊の守り石』だよ≫


イアがくれたのは、とても綺麗な宝石……ではなく、凄く希少な精霊の守り石でした。


「いあたちがつくったにょ?」


まさか、でもやっぱりこれ、精霊の守り石ですよね。


私の考えが当たったのか、イアが満面の笑みで、うんと頷きました。


「「「ライラ…」」」


やめて下さい。私だって、まさか自分が貰えるとは、思いませんでしたよ!



◇◇◇



≪あら、あそこにいるのは……行ってみましょうか≫

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