僕の大切な子。 イアside
僕は、イア。風の精霊だ。
僕は一人、契約している大切な子がいる。
勿論、イアと言う名前もその子がくれたものだ。
その子の名前は、ライラ。
ライランラック・フロート・トリファー。
愛称がライラだ。
月光のような美しく、さらさらした淡い水色がかった銀髪にダイヤモンドみたいな透明度の高い純白の瞳。まるで、『天使』だった。
そんな彼女と僕の出会いは、つい最近の事だ。
◇◇◇
僕は、人が嫌いだった。自己中で自分勝手。
外見や家柄しか見てない糞な奴等。醜い、汚い、そんな愚かな人間共のどこが良いのか。
けど、あの子だけは違った。
「おいしい!」
大きな庭の木陰で、食べ物を食べている女の子。とろけるような至福の笑顔。見てるとこっちまで幸せになる。少し僕は、その食べ物が気になり女の子に近寄った。
≪それ、美味しいの?≫
女の子は、一瞬驚いていた。でもすぐ微笑んで。
「たべてみゆ? おいしいよ」
優しい声、穏やかな微笑み。
その時僕は、純粋で綺麗なその子に愛しさを感じた。
女の子によると、この食べ物は『クッキー』と言うらしい。サクサクして、甘い。
「あにゃた、なみゃえは?」
名前?君がつけてくれたのがいい。
僕は、名前はないと言い、また会いに来るから名前をつけてと女の子に約束してもらった。
初めて感じた、『愛しい』と言う感情。
僕の愛し子やっと見つけた。
ライラ、僕の可愛いくて愛しい子。
僕を家族と言ってくれた愛し子。
君の全部、愛してる。
優しくて可愛い、純粋で真っ直ぐ。そんな綺麗な君を絶対に守りたい。
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