なんでも自販機
Mさんは登下校の最中、とある自販機で飲み物を1本買う。
「今日はスポーツドリンクが飲みたいな」
その自販機に百円玉を投入しながらMさんが思うと、アクエリアスが吐き出される。
「今日は寒いから、温かいものを」
今度はホットのココア。
「虫歯が痛い」
そんな時は痛み止め入りの天然水が出てきた。
この自販機は、その人が飲みたいものを出してくれるのだ。
ある日Mさんは、友人のDさんを例の自販機に連れて行った。
「飲みたいものが出てくるんだよ」
そう言いながらMさんが百円を投入すると、昨年夏の期間限定飲料が出てくる。
Dさんも同じように百円を投入する。
出てきたのは、点滴液が入ってるような、ビニールパックに入った赤い液体だった。
Dさんはそれを躊躇することなく、ゴクリと飲み干して笑った。
「私、トマトジュースが好きなの」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます