母、色々なところで泣き崩れる

玲奈からの「どうでもよかったから」発言を聞いた私はドバッと涙が溢れ出てしまった。


「うぅ!?やっぱり!?お母さんがお母さんじゃないから!私の事どうでもいい存在だと思っていたのね!!?」


「あぁ……ごめん。お母さん。言葉足らずだった。ちゃんと説明するから話聞いて。ね?」


泣き崩れる私を必死な様子で宥める娘がちょっと可愛くて、もう少しだけ泣き真似しょうかと思ってしまったけど、これ以上玲奈に迷惑をかけて嫌われたくないので自重した。


「どうでもいいって言うのはね。例えお母さんが私のお母さんじゃなくても、私のお母さんは目の前にいるお母さんだけだからどうでもいいって事」


ん?それはつまりどういう事だろうか?私が思わず首を横に傾げると、玲奈はクスリと笑い


「例え、お母さんが私の本当のお母さんを連れてきてどっちにお母さんを選ぶって聞かれても、私は迷う事なくお母さんを選ぶって事。だから、お母さんが私のお母さんじゃなくても、私のお母さんはお母さんだけだからどうでもいいって話」


「玲奈……!!」


私は今度は感涙の涙が溢れて止まらなかった。そんな私の涙をハンカチで優しく拭いてくれるうちの娘は天使の生まれ変わりに違いない!!


「まぁ、でも……お母さんが私を育てるのが嫌になったって言うなら別だけど……」


「そんな事ある訳ないでしょ!!あなたを立派に育て上げるのは私の生きがいよ!!私はあなたのエターナルお母さんよ!!!」


私はダンッ!!と机を叩いてもう反論した。そんな事は例え、娘から離れないと地球が崩壊すると言われたってあり得ない。私にとってそれだけ玲奈は大切で大事な存在なんだから!!


「うん。ありがとう。お母さん。そんなお母さんだからこそ、私のお母さんはお母さんだけだよ」


「玲奈……!」


私は涙を流してギュッと玲奈を抱きしめる。そんな私をあやすかのように玲奈は私の頭を撫でてくれる。これじゃあ、どっちが親か分からないわね……


「でも……そういう話を切り出したって事は、私の出生について話してくれるって事?」


「えぇ……いつかは言わなきゃいけないと思っていたから……少し長い話になるけど聞いてくれる?」


私が玲奈にそう尋ねたら、玲奈は黙ってコクリと頷いた。うん。その何気ない仕草も可愛いぞ♡

と、娘にいつまで見惚れている場合じゃないわね……ちゃんと話を進めないと……



「あなたの出生について話す前に私の事を話す必要があるわね。って言っても玲奈はもう察してる通り、私はこの世界の漫画やアニメに出てくるようなエルフよ。そして……私はこことは違い世界から来たの……」


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