何かふと思い付いたお話
朝目が覚めると、僕をぎゅっと抱きしめ眠る君
その幸せそうな顔をしてる君を少し眺めた後、朝御飯を作るために布団から出ようとする。
そんな僕を君は、うぅん……と唸り、
抱きしめる腕に力を入れて引き寄せようとする。
まるで保育園の先生に預けられ、去っていく
母親に『行かないで』とせがむ子供の様に。
そういうわけにもいかない僕は、
君の腕の力が緩まるのを少し待ってから、
緩まった所でスルリと抜け出し部屋を出て台所へと向かった。
今日の朝御飯は、ブレックファーストとサラダにトースト。
朝御飯を作っていると、ベーコンやソーセージ、目玉焼きのパチパチジュウジュウと焼ける音やその匂いに引き寄せられるかのように、
目を擦りながら起きてきた君に僕が
「おはよう」と言うと君も「おはよぉ~」と
返す。
まだ寝ぼけ眼の君は、朝御飯を作っている僕の背中にぎゅっと抱きついて甘えてくる。
少し歩きにくいけど、これくらい何のその、
寧ろ朝方の少し寒い背中が、君の温もりで
暖かくて心地いい。
フライパンの火を止め、皿に盛り付け始めると
それに合わせる様に君は僕の背中から離れ、「手伝うよ~」と、二人の皿を食卓へと持っていく。
その間に僕は紅茶を淹れ、
君はトースターにパンを入れる。
僕が紅茶を持って机に着くと、
トースターがチンッと鳴り、今日の朝食が完成した事を知らせる。
朝御飯が食卓に並ぶと、二人で頂きますを
言って食べ始めた。
目玉焼きを一口頬張り、笑顔で頬を抑える
君に「美味しい?」と聞くと、君は
「美味しいよぉ~」と満面の笑みで返してくれる。
そんな僕と、フルルの一日の始まり。
君と過ごすこの何気ない
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