第37話 国宝ゲットのチャンス

<称号『実は異世界転生物って人気で、かなりの量が有るんです』を獲得しました[1]>


そうじゃなくて、今、この世界で、どうすれば神様と話せるか、それを聞きたいの。


<称号『まじか』を獲得しました[1]>


うん。


<称号『それやばくね?』を獲得しました[1]>


やばくない。


<称号『知りません』を獲得しました[1]>


引き伸ばしておいて……いや、知らないから誤魔化していたのか。


<称号『あ、そうだ』を獲得しました[1]>


お?


<称号『御神はいつも貴方の心の中にいます。貴方はいつも、御神と対話しているのですよ』を獲得しました[1]>


そういう、宗教っぽい何か聞きたいんじゃねえんだよ。


「神様とお話しするのは望み薄だな」


「ですよね……」


ともかく……死都オランディとやらを目指そう。


--


漂う腐臭、淀んだ空気。

何とも言えない寒さが漂い。


「人は、いないのか?」


「生ある者は、殆どが外国に逃げました。此処は……死者の国」


まだ日は高い。

だが、廃墟等、日が遮られる場所には……ひしめく……不死者。


「今は下等なアンデッドが少数しかいませんが……夜になれば、アンデッドは地面を埋め尽くし、高位アンデッドすら確認されています」


「……酷いな」


「これでも、3年前迄は、聖地と呼ばれ……聖職者が集う神都だったんです」


「……オラリドゥか?」


「今にして思えば、おそらく……当時、原因不明の病気で死ぬ者が増え……その死者がアンデッドとなり徘徊を始め……同時に、高位アンデッドが……高位アンデッドは、死者を不死者にしたり……生者すら不死者と変えて……その裏にはおそらく、オラリドゥが居たのでしょうね」


「死せる国……か」


エメラルドは、遠くの白い建物を指差すと、


「あれはホーリーシェルターです。アンデッドを浄化してまわる聖職者達が建てた砦。あの中であれば、夜でも安全にすごせます」


「なるほど」


少しずつだが、不死者を浄化しているのか。

何年、何十年かかるか分からないが。

終わった時、また此処は、人が住める土地となるのだ。


<称号『エモいですね』を獲得しました[1]>


ああ。


<称号『シェルターの中に真祖のヴァンパイアが沸けばもっとエモいですね』を獲得しました[1]>


エモくない。


--


シェルターに入る前に、簡易なチェック。

魔素が無いか確認するとかなんとか。


中は、簡易な鍛冶屋、武具屋、武器を祝福する祈りの間、そして仮眠が取れる寝室。

利用にはお金がかかる。

割高ではあるが、暴利はとっていない。


ごつい格好をした人、綺麗な容姿の男女……千差万別だが……皆、強い聖の力を感じる。


皆、この地を救おうと……


<称号『いえ』を獲得しました[1]>

<称号『ただ単に、聖職のレベル上げに良いからという人もちらほら』を獲得しました[1]>


……


<称号『それと、レア素材目的とか、生前の武具宝飾品目的とか』を獲得しました[1]>


……ああ……


<称号『そもそも、廃墟を漁って遺品をゲットとか』を獲得しました[1]>


あ、うん。

そりゃそうか。


<称号『王宮とか、凄く人気ですよ。国宝ゲットのチャンス』を獲得しました[1]>


そっかあ。。。

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