第14話 やっぱり何か変じゃ無いですか?

久々の冒険者ギルド。

以前街に来た時とは違い、騒がしさは無い。


おっちゃんから残りのお金を受け取り。

買い取って貰えるかと、適当に瓶やポーションを渡す。

専門では無いから控え目価格になるが、買い取ってくれた。


で、酒場に戻ると。


「どなたか……どなたか、お願いします」


美少女が、入り口で叫んでいる。

これは……


俺は、察した。


おっちゃんの所へ行くと、


「すみません、あの女の子ですが」


「ああ、時々いるんだよな。ああやって、正式に依頼を出さず、情に訴えて解決しようとする奴。成功率は低い上に、騙されて酷い目に会う事も多いので、お勧めはできないんだがね」


日常的な光景か。

なら、ギルドに任せてしまう案は没……いや。


「おっちゃん、あの娘だけどさ──助けた方が良いよ」


秘技、思わせぶりな台詞。


「ふむ……?あんたがそう言うなら……」


おっちゃんは、真面目な顔になると、少女の方へ寄っていく。

よし、これでやるべき事はやった。


<称号『ちょ』を獲得しました[1]>


貼り出されている依頼を見てみたが、目ぼしいものは無い。


俺は溜め息をつくと、


「帰るか」


<称号『溜め息をつきたいのはこっちです。せっかく……』を獲得しました[1]>


せっかく?


--


「よし……グレーターヒールポーション……凄まじい効き目だ。材料がなかなかレアだけど」


黄金色に輝くポーションを置くと、


「これは濃縮ハイヒールポーション。50回使える優れ物。今の俺なら、これで十分だ」


漆黒のポーションを置く。


「濃縮グレーターマジックポーション。相当苦労したが、50回使用可能で、枯渇状態のMPが全快に……俺の才能が恐ろしいぜ」


<称号『やっぱり何か変じゃ無いですか?』を獲得しました[1]>


変?


<称号『薬品合成の才能を手に入れたのに、嬉々として合成に耽ってますよね?』を獲得しました[1]>


ああ……スキルポイントが怖い。

使い切れないくらいのスキルポイントを貰ってしまったら、大人しく冒険に出るしか無くなってしまう。


<称号『ははーん。あれですね。私を騙せると思いましたか?』を獲得しました[1]>


お?


<称号『所謂、饅頭が怖いって奴でしょう?スキルポイントが欲しいから嘘をついてますね』を獲得しました[1]>


バレた?!


<称号『当然です。バレバレですよ。そんなのに騙される訳が無いじゃ無いですか』を獲得しました[1]>


……ですよね。


<称号『フフリ』を獲得しました[1]>


目論見失敗。

とりあえず……


#########################


名前:多村たむら火鷹ほだか

レベル:23

 STR:F

 VIT:F

 DEX:F

 AGI:F

 MAG:F

 MEN:F

AS:

 [ 道具作成 Lv.144 ]

 [ 鑑定 Lv.221 ]

 [ 空間収納 Lv.316 ]

 [ 水属性魔法 Lv.71 ]

 ❲ 火属性魔法 Lv.58 ❳

 ❲ 精錬 Lv.120 ❳

 ❲ 薬品調合 Lv.533 ❳

 [[ MAP Lv.18 ]]

PS:

 [ 剣修練 Lv.52 ]

 [ MP回復強化 Lv.211 ]

 [ 最大MP強化 Lv.240 ]

 [ 感知 Lv.213 ]

 ❲ 聖剣 Lv.9 ❳

 ❲ 聖鎧 Lv.2 ❳

 ❲ Empty ❳

 [[ 天才錬金術師 ]]

リザーブ:

装備:

 鋼の剣

 木の盾

 鎖帷子

SP:34 [全調合レシピ辞典]

称号:

 おっぱい


#########################


生産系を極めてしまった感がある。


<称号『生産系勇者』を獲得しました[1]>


そういえば、武具、良い物を作らないと。


<称号『ダンジョン行こうぜ』を獲得しました[1]>


仲間もいないしな。


<称号『酒場に行こうぜ』を獲得しました[1]>


あれからだいぶ経つし、久々に行ってみるか。


<称号『本当に』を獲得しました[1]>

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