第3話 繋がり
「本に書いてあったんだ…気持ちいい?」
彼女は、本で読んだ性知識を僕に試していた。
「こうされると…気持ちいいんでしょ? ねぇ…」
子供の好奇心と大人の色香…そんな年頃なのだろう、彼女の容姿と相まって時に怖くもあった。
バイトが終わると、僕の寮へ来て3時間ほど過ごす、料理をしたりゲームをしたり、僕が休みの日には、僕が学校まで彼女を迎えに行く。
そんな生活が当たり前になっていた。
彼女は友人の家に行くときは僕を呼び出して送り迎えをさせた。
泊りで遊びに行くと言って、僕の仕事が終わるのを友人の家で待つ、僕が迎えに行く。
そのうち彼女は車の運転に興味を持つようになった。
真夜中、公園の駐車場で僕の車を運転したがった。
「結構、上手いよねアタシ」
運動神経はいいほうだ、オートマだったこともあり、彼女は免許を取得する前に実技は覚えてしまっていた。
「車買ったらさ、桜雪を迎えに行ってあげる」
この頃の彼女はSEXの度に何度も繰り返し
「結婚して…約束して…」
と言って、僕に抱かれていた。
「進学はしない、就職して、何年かしたら結婚して…お願い」
彼女はピアノを習っていた、できれば式場でピアノの演奏とかするような仕事に就きたいとよく言っていた。
飲酒、喫煙、無免許…今なら大問題なのだろう。
僕は、彼女の友達もまとめて、ディズニーランドへ泊りで行ったりもした。
女子高校生3人を連れてホテルへ泊まる。
ホテルのレストランでドンペリを開ける。
そんなことをしてもホテル側も咎めることはなかった。
なぜそうなったのか?
覚えてはいないのだが、僕は会社の寮を出て、アパートを借りることにした。
僕は彼女の誕生日にアパートの合鍵を渡した。
とても喜んで、彼女は僕が居ないときも友人を呼んで女子高生の溜まり場のようになっていた。
今思えば、よく他の住人から文句が来なかったものだと思う。
毎日がパーティのような日々だった…。
携帯など無い時代、電話で何時間も話した。
きっと都会にでも住んでいたならば、僕はきっと、この頃に薬に手を出していても不思議じゃない環境だったと思う。
自分でも解っていた。
堕落している…。
女子高生に囲まれて、自堕落な日々…
僕は…会社を辞めた。
いや…いられなくなったというほうが正確なのだ。
そのあたりから…僕の生活は狂いだしていく…
いや…すでに狂っていたんだ。
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