第4話
彼らは吸血鬼狩りだった。この先の村が襲われて、一通り主だった者を狩って、戻って来たところだった。
男は青ざめた。彼らの来た方角には、男の村があった。
吸血鬼狩りの連中は、男の行き先を尋ねると、やめたがいい、と忠告した。
吸血鬼どもはかなりの数を倒したが、狩りきれず逃げられた。
死んだ者たちには杭を打っておいたが、蘇って悪鬼と化した者や、潜んでいる者もいることだろう。
生き残った者たちには、扉を固く閉ざして、何があっても外に出ぬよう言いおいてきた。
これから、村の周囲を封鎖して、夜が明けてから、残党狩りをするのだ、と話した。彼らは男が村に戻るのを止めようと試みた。男は頑として聞き入れなかった。
吸血鬼狩りのうち、年若い一人が男に護符を渡した。これを吸血鬼の体に当てれば、倒せると、年を経た老練なものを倒すことは難しいが、生まれたばかりの吸血鬼なら何とかなるはずだ、と彼は言った。そして「幸運を」と付け加えた。
男は礼を言って村に向かった。
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