第18話★

「それはねぇ・・・」

「・・・やっぱ言わなくても――」

「おっぱい持ち上げててほしいの」


・・・・・は?

愛奈が言った言葉はあまりにも信じがたく、俺は完全に生命活動を停止させた。

前に無理やり触らせてもらt――もとい、触らせられた時の柔らかさはまだ覚えている。それなのに、それを持ち上げておけ?しかも洗っている間、ずっと?


無理に決まってる!!


「お兄ちゃん?・・・・・だめ??」

「ダメじゃない―――あっ」


反射的に言い放った言葉。

いつも愛奈を甘やかしていたので反射的に愛奈の『おねだり』を聞いてしまった。

放ってしまった言葉はもう戻せない。

声が小さかったらまだ誤魔化せたかもしれないのに、しっかり愛奈は聴いていたようで俺の方に振り返り満面の笑顔でにっこりと笑っている。いい笑顔。じゃなくて。


「お兄ちゃん♪・・・しっかり聞いてたよ♡」

「うぐっ・・・」


俺はとりあえず愛奈の顔をつかんで前を向かせる。

俺だって、男なのだ。ビッキビキになってる自分のそれから意識を逸らす。


「お兄ちゃん、どしたの―――あ、わかった」

「はい、じゃあどうしてればいいの?」

「・・・むー」


愛奈は確実に分かったのだろうけど、俺はそれを肯定も否定もしていない。

あくまでも愛奈の想像、と言う事にしておこう。

唸っているのも聞こえないふりだ。


「・・・むー」

「はいはい、で?」

「・・・えっと、お兄ちゃん私の前に手を回して?」

「・・・・・」


既に難易度が高い。

自分の体が接触しないように気を付けながら愛奈の前に手を回す。

すると、愛奈は俺の手をもち自分の胸に誘導した。


「こうやって・・・下から持ち上げて?」

「・・・・・っ」


柔らかい・・・のに、ハリがあるというか、胸の重さで指が沈むのに、しっかりしてるというか・・・。

永遠に触っていたい感触である。多幸感とはこーゆーことを言うのだろうか。

やばすぎるだろ・・・。

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