第8話

「「ごちそうさまでした」」


…………やっと食べ終わった。


 うまかったのはうまかった晩ご飯だったのだが、如何せんからかわれ過ぎて記憶が上書きされている感じである。

うわあ・・・。自分で思い出して死にたくなるような記憶である。


「はあ・・・」

「兄さん?どうしたの?」


使ったお皿を洗いながら、いるかもわからない神様に懺悔してると、愛奈がのこちらを不思議そうな顔で覗き込んでいた。


「いや、さっきの・・・愛奈が胸を触らせてきたのがさ・・・なんか妹に手を出してしまったみたいな・・・ね?」

「ふーん。兄さんは、後悔するんだー。私の胸を触ったこと・・・」

「うぐっ・・・」


いや、非常に素晴らしい感触ではあったのだ。

むしろ感謝するレベルではあるのだが・・・。


「いや、うん。すごい良かった・・・です。ありがとう・・・」

「ふふふ・・・正直にならなくちゃ、だめだぞ?」



ぐぅ・・・。


悔しい、めっちゃ悔しい。完全に負けた気分である。


「兄さんは私に勝てなのだよ?・・・そもそも、兄さんが隠してる同人誌の内容知ってるし。てか、あれ完全に私似だよね?隠したって無駄だよ??」


まじか。。。

妹が完璧に可愛すぎるのが悪いのだ・・・。

ついつい・・・って。


「は?同人誌?・・・えっえっえ?まさか隠し場所・・・・知ってるのか?」

「うん。あれでしょ、中身のない哲学書。たしか、本の中身がくり貫かれてるのがそれだよね・・・。1000円ぐらいで売ってたよ」


完全にお宝の場所を把握されている俺氏。




ちょっと無慈悲すぎません?(泣)


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