第4話

「というかっ!図書館よりも私を頼ってよっ。私の方が頭いいんでしょ?なら私が兄さんに教える!」


わお。なんと言うことでしょう。

妹よ、そんな独占欲強めの子だったか?かわいすぎて死ぬぞ、俺。


「いやでも、正直迷惑かけるわk・・・」

「兄妹なんだから迷惑かけてもいいの!というかっ、私が教えるならもっと早く学校帰れるでしょ?」


激昂する愛奈。

ここまで言うとは。何かあったかな?


「愛奈さんやーい。教えてくれるのは嬉しいが、なぜ?」

「?不思議なこと言う兄さんだね。そんなの兄さんと一緒にいたいからに決まってるじゃん」


その瞬間、時が止まり音が消える。

リビングには、時計の音しか聞こえない。

俺は箸を持った状態であまりに可愛すぎる発言でフリーズ。


妹は『あっ言っちゃった』みたいな表情をしながら顔を赤くしている。

目を少し潤ませて耳まで真っ赤にしながらも俺を上目使いでみてくる愛奈。



俺はその光景から目をはずすことができずに、手探りで麦茶の入ったコップを探し、がぶ飲み、

二杯目も注ぎ、一口のんで、動揺。



「・・・じゃあよろしく」

「はい。任されましたっ」


それでも会話が続くのは愛奈が妹だからなのか。

俺はその事実に感謝しなくちゃなぁと現実逃避気味に考えた。

が、事件はここで終わらない。


「兄さん?」

「!?」


いつの間にか、俺の真横に愛奈が座っていた。

しかも小首をかしげてこちらを覗き込んでいる。


「後で、ゲームしよっ!」

「・・・わかった」


正直その話で良かった。

他の話だったら俺は死んでたかもしれない。



制服の癖に・・・何で第2ボタンまで開けてるんだ・・・。

落とされそうになった・・・。

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