第2話
自分の部屋で、制服から私服へと着替える。
外は、もうすぐしたら雨が降りそうな暗い雲が広がっていた。
俺はカーテンを締めて電気を消したあとに自分の部屋を出て愛奈の待つリビングへと向かった。
「兄さん、遅い」
「すんませんした」
ちょうどキッチンを片付け終わり、エプロンを外した愛奈が腕組みして立っていた。
どうやら俺は外を眺めてる時間が長かったようだ。・・・いやそんなわけないよな?愛奈の気が短いだけだと思うことにしよう。
というか、本当なら座って待ってればいいのに座らずに待っていてくれてるのが、愛奈の可愛さだろう。
「ごめんて、ご飯食べよ?」
「・・・むー」
頬を膨らませながらもこくりとうなずく愛奈。かわいい。死んでしまいそうだ。
椅子を引いて、着席。
さして合わせようとも思わないが、二人で自然と声が合う。
「「いただきます」」
味噌汁を飲み、一息。
おかずの唐揚げに箸を伸ばす。
するとそこで、いつも通りに愛奈が話しかけてきた。
いつも主菜に手、もとい箸を伸ばすと愛奈が話始めるのだ。理由は教えてくれない。美味しいから感想を言いたいのに・・・。
「兄さん。・・・・・後でゲームしよう(キリッ」
「なんだよその話かよ!勿体ぶるなっ!」
俺も妹も、ゲームは大好きだ。
ファ⚫コンや、スー⚫ァミ、ゲ⚫ムボーイ、プレ⚫テなど、持っていないハードはない。
もちろん、ス⚫ッチもあるのだ。キリッ
で、毎日ゲームをするのが日課であり兄妹ならではのコミュニケーションでもある。
今夜のご飯の時間もその話になりそうだ。
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