『少しだけ』仲が良すぎる兄妹がただひたすら【いちゃいちゃ】するだけ
Hollow
第1話
「ただいまぁ……相変わらず図書館が広かったわ……」
ぼやきながらドアを締めて、後ろ手に鍵をかける。アパート特有の少しだけ高めの軽い施錠音が玄関に響いた。
「おかえり〜」
妹がリビングから出てくる。
少しだけ赤っぽいピンク色のエプロンを制服の上からかけた姿を眺めながら、家に帰ってくるタイミングに頭の良さが出るなぁと思った。
――俺が口を開こうとすると、それよりも早く妹が声を出した。
「ご飯にする?お風呂にする?……それとも、ワ・タ・シ?」
「妹でーーー!!!!」
一言一言に、左右に首をこてん、こてんとしながら伝説のセリフを言う、ここまでかわいい妹は、どの三千世界にも居ないんではなかろうか。
妹の名前は、
俺の血のつながっていない、母親方の娘で俺の妹、正確には義妹だ。
そして愛する妹に現在進行形で飛びかかっているのが、彼女の兄こと
妹は明るめの茶髪で超がつくほどの美少女である。そんな妹にこんなセリフを言われた日には飛び掛かるのも致し方ないものだと言えるだろう。
「はぁ……少しは欲望を抑えてよねー。もうすぐご飯出来るから手を洗って早く来てね〜」
「ええええええ?!うそん!………わかったよすぐ行く」
……毎日こんな日々である。
これは、そんななんでもない日常を記されたものだ。
・・・・ちょっとだけ妹が好きなだけで、他にやましい物なんて何もない。
・・・はずだ、たぶん。
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