第4話 突然の異変に至るまで 前編

申し遅れましたが猫の名前はロビンと言います。2002年生まれの立ち耳のスコティッシュフォールドの男の子でした。


完全室内飼いにしてましたが、若い時は時折脱走して野良ちゃんと喧嘩して傷を負った事が2回あります。

都度病院で処置してもらいましたが、感染病の検査までは受けていませんでした。

12歳の時飛行機に乗せて関東から九州へ引っ越しました。


14歳までは何の病気の兆候もなく二階の部屋に来ては私の座るソファの横を陣取り寝るときは私のベッドに上がって一緒に寝起きをする幸せな生活を送っていました。


15歳頃から頻繁に耳を掻く様子が気になり、こちらに来て初めて病院で診てもらったのですが、耳ダニはいないとの事。血液検査もしたけど原因が解らずじまい、取り合えず炎症を抑える軟膏を塗って様子を見てくださいで終了でした。


処方してもらった軟膏を散々抵抗されながらも塗り続けましたが改善せず相変わらず耳を掻き続けた結果、左耳が耳血腫になってしまいました。

耳血腫は耳の軟骨が折れて耳たぶが内出血でバンバンに腫れる症状です。


この時は先の病院がイマイチと感じたため別の病院で診てもらい、そこで初めて耳を掻く原因は真菌のせい(カビの一種で人間で言えば水虫のようなもの)だと教わりました。

そして耳の血を抜くため麻酔して手術が必要であること、耳の形が変形してしまうと説明を受け、なるべく変形させないでとお願いして手術をしていただきました。


先生は努力してくださったのですが、元の立ち耳には戻らず片方だけ垂れ耳になってしまいました。

そこから暫く真菌治療のため処方された軟膏を塗る作業を家で続ける事になりましたが、前回の時よりも痒みが増したせいかロビンの抵抗もパワーアップしてしまい、綿棒が見えた瞬間に逃げまくります。

捕まえて前脚を左手で抑えても後ろ脚で抵抗され中々処置させてくれません。

この時に初めて一人で猫を飼うのは無謀だと気付きました。


健康な時は問題ありませんが、万が一病気、ケガをした時病院の処置だけでなく家での処置が必要な場合が多々あります。

病院でも助手か飼い主がペットを押さえて先生が処置するのにそれを一人で行うのは至難の業というものです。


四苦八苦しながら約2か月間、4軟膏塗りを続けましたが改善せず私が根負けして治療を諦めてしまいました。

そしてこの頃からロビンの老いが急速化したように感じます。





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