あっと言わせるくらい -エリー-
「うわぁお」
思わず変な声が
ともあれいつも以上に手早く、そして荒々しく片付けてしまった
(リリ姉も進学式とかいう
そんなことを考えてみたけど、まぁそれに関しては確かめようもないよね。
(良く生きてるよねぇ、
その
リリ姉に並ぶ強い人は何人かいるけど、その中で一番の
(だって、他の人だったら
その
――その適性と、
(って、私も
今回みたいにその
リリ姉と家族らしい会話が出来るのは、今も昔もママだけだった。
ちなみに、家族以外だったらキニャがダントツ。会話はまだしも、リリ姉と喧嘩が出来るのはまずもってキニャくらい。
……からかうキニャに対して一方的にリリ姉が怒るだけだけど。キニャはそんな時でも
あのリリ姉にあれだけ気安く絡めるなんて図太いというか何というか……少し、
さてさて、考え事してる間に人が集まり始めちゃった。
さっさとあの三人
さっきと同じように
そうすると、そんなに
(いつ見ても
そこに現れたのは、頭から足先まで全身黒づくめの
そのとても怪しい黒装束は、相変わらず気を失ったままの三人を
それが終わったと思ったら、この
(どうやってんだろね、あれ。それと、姿消した後どうやって運んでるのかな?実は見えない所でヒィヒィ言いながら背中に担いで頑張って運んでたりして)
何はともあれ、それを見届けた所でようやく、本当の本当にお仕事完・了!
疲れたーーーーーー!って程何もしてないけど、まぁ気分的にね。
さっきまであそこに居たリリ姉もいつの間にやらどっか行っちゃったし、私もそろそろ戻ろっと。
最後にもう一度、心地良い風に別れを告げるようにぐーっと伸びをしてから、風に乗りつつ屋根や窓の縁をポンポンと蹴って高台から下りる。
そして、
「えー姉、かえってきた」
そう小さく
その軽い
「ただいまー。突然居なくなってごめんねー、ナナ。良い子で待ってたかなー?」
「ふぁなと、しりとりして、た」
抱き着いてきた可愛い妹の後ろに目をやると、そっと頭を下げるファナ。
その
(ナナがちょっぴり
しょうがないなぁって気持ちと悪いことしちゃったったって気持ちが半々くらい。
元はといえばナナを連れ出したのは私なんだし、その責任を取って一丁お姫様のご
抱き着かれた状態から、その肩に手を伸ばしてふんわりとその身体を少しだけ引き離す。
それから身体を屈ませて、顔と顔を突き合わせるように目線を合わせた。
「そんじゃー、ナナ。ディー姉の出てる式は後三十分くらいで終わるけど、どうする?戻りたい?」
「や……。よくわかんないし、つまんない」
「そっかそっか。じゃあお姉ちゃんと一緒に待ってよっか」
「うん」
「待ってる間なにがしたい~?しりとりの続きでもいいし、別の遊びでもいいし、今日だけ大サービス!何でも付き合っちゃうぞ~」
「んー……」
「そ~だ!ナナはディー姉のお
「でぃー姉、いっぱい、おいわいしたい」
「お、ナナやる気満々だねー!じゃあすっごいの用意しちゃってディー姉をあっと言わせちゃおうか!」
「うん。あっと、いわせる」
「よしよし。じゃあどんなのにするか、一緒に
(ナナがいつになく乗り気だー!こりゃ、本当にリディ姉をあっと言わせるくらい頑張らなくちゃね!)
頭に思い浮かぶのは、あのからかい
そんな未来を想像していたら、
何せ、リディ姉にちょっかい掛けるのも驚かせるのも大好きだもん!
ーーあの隠そうとしても隠し切れずに感情が
「よーし、ナナ!どんなのがいい?例えば……」
取っておきの
シスコン姉君、進軍す 蕾々虎々 @lyanancy
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