第33話 ローザとデート その2
「ん?それ買うの?」
ローザちゃんがクマ耳付きカチューシャを付けて鏡に向かってポーズをとっている。
服装がゴスロリだから茶色いクマミミより黒いネコミミか白いウサミミの方が合うと思うんだけどな。
「ミズホにはコレニョ!」
黒いネコミミを付けられた。
「ミズホはニュニュ(猫)ちゃんみたいだから似合うニョ!」ニュニュはアルティマ語で猫。ちなみに犬はヌヌ。更に言うとアルティマ王国の神話で猫は神様だったりする。
鏡を見てみる。
瑞穂はまだ背が低いから結構似合っていると思う。
お?シッポもあるのか、腰のリボンの付け根に付けてみる。
おぉ!良いじゃないか!
「似合うニョ!!じゃあワタシもクマシッポ付けるニョ!」
クマシッポの方は安全ピンで付けるタイプなので、そのままスカートのお尻らへんに付けている。猫シッポはキーチェーンみたいなヤツだった。
「似合ってるよローザちゃん。でもクマよりヌヌ(犬)っぽいと思うな。」
「そうニョ?でもヌヌの耳無いニョ・・・」
どうやら犬のキャラクターのグッズが人気で売り切れているようだ。
そういえば最近そのキャラクターメインの映画が放映されたばかりだったね。その影響かな。
「せっかく耳と尻尾買ったんだし、何処かで写真とろうか?」
「とるニョ!レンゲ達に自慢するニョ!」
というわけで写真を撮り・・・まくった。
何枚撮るんだよ。おい、連写モードは止めろ。
え?ムービー?スマホの容量大丈夫か?
動けば良いのか?じゃあ事務所で練習してるダンスするか。
「か、可愛いニョ!!め、目線下さいニョ!・・・ローアングル良いですか?」良いわけ無いだろう。ていうか「ローアングル良いですか?」だけ何で流暢な日本語なんだよ。普段は変なイントネーションなのに。
ていうか他のお客さんまで瑞穂の事撮りだしたぞ?
瑞穂はキャストじゃありませんよ!
******
「ひどい目にあった。」
「ふひひっ!ミズホダンス上手すぎてキャストに間違えられたニョ!」
まぁ格好もアレだったからね。
しかしキャストじゃないって気が付かれた理由が[小さいから]だったのが少しシャクだった。いや、もう小さいことに関しては受け入れているんだけどね。諦めてはいないよ?まだ伸びるはずだし。
「次はキャラクターグリーティング見るニョ!」
「あぁ、キャラのショーのことをグリーティングって言うんだっけ。」
メインキャラクター達が踊る、踊る。時折手を振り投げキッスを飛ばす。
なるほどね、あの動きはちゃんと計算された動きだね。無駄が無い。
どれだけ反復練習したんだろうな。・・・はっ!いかんいかん。演者目線で見てしまう。
楽しもう・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます