第26話 皆の夢
「皆は将来の夢ってある?」
幼馴染組の皆に聞いてみた。
「ワタクシは国宝院家の跡継ぎとして相応しい淑女になることね。」蓮華ちゃんは家が凄いからね。
「ワタシは祖国をもっと良い国にするニョ!ニホンに来てマンガ・アニメに感動したから祖国でも流行らせるニョ!」ローザちゃんはお姫様だもんね。・・・まさかアニメ大国にするつもりなのだろうか?
「俺はやっぱ父さんと同じプロを目指したいな!世界ランカー1位が目標な!」俊介くんも昔から目標が変わらない。意思が強いね。
「私はまだ決めてないかな~無難にお嫁さんとかかな~?お父さんの会社はお婿さんが継ぐと思うよ~」菜々美ちゃんはお嫁さんか。良いと思います!
「僕も親の会社継ぐ事になるかな。たぶんね。」健人くんの家も会社持ちだから跡継ぎだよね。社長令息?
続いて新たに友達になったノノちゃんとナナちゃん。
「私はアイドルになるよ!国民的アイドル!!もしくは歌姫!」ノノちゃんは夢が大きいね。たしかに美少女だから成れそうな気がする。歌が上手いかは知らないけど。
「・・・・・・私は・・・・・・未定。」ナナちゃんは未定か。そうだよね、まだ中1だもんね。
「なるほどね。お家がお金持ちだと会社継いだりで選択肢が無かったりするんだね。・・・瑞穂は【声優】を目指そうと思うんだ。第2志望は漫画家。」
親友たちには瑞穂の夢を話しておく事にした。
話した理由の何割かは”諦めそうになった時に背中を押して欲しいから”だ。
有言実行するためとも言える。親友に言っといて実現出来なかったら恥ずかしいからね。意地でも頑張るよ。瑞穂の性格的に。
残りの数割は"親友たちの夢を聞きたいから"だったりする。将来の道が決まっていても、その中で出来る夢って有ると思うんだよね。特に今の年齢から頑張れば大抵の事は叶う気がするから。前回の"俺"みたいに後悔してほしくない。
「声優・・・・・・ですか。・・・少し用事を思い出したわ。先に帰るわね。」
蓮華ちゃんが意味深な雰囲気を出しつつ帰った。なんだろ?
「国宝院が動くか?」俊介くんも意味深な事を言う。
「俊介くん何かあるの?」
「あぁ、多分だけど。・・・蓮華、瑞穂を声優にするために家の力を使うかもしれないぞ。」は?なんで?
「嘘でしょ?」
「瑞穂の居ない所で『瑞穂ちゃんって何か欲しいとか、何して欲しいとか言わないし、大抵一人でこなしちゃうのよ。完璧過ぎて甘やかせない!』って嘆いていたぞアイツ。」
甘やかす?瑞穂を?なんで?
「レンゲはミズホを可愛がりたいっていつも言ってるニョ。ワタシもイモウトにしたいニョ!」
いつの間にか瑞穂は蓮華ちゃんとローザちゃんに溺愛されるくらい好かれていたようです。妹として。
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