第25話 瑞穂、将来について悩む
「ゴメンなさい・・・ニョ」
保健室のベッドでゴロゴロしているとローザちゃんがやって来た。
どうやら自らのおっぱいで瑞穂を殺しかけた事を謝りに来たらしい。瑞穂としてはある意味幸せだったので恨んでは居ない。そもそもの目標は【前回の人生より良い人生をおくりたい】なので既に目標は達成していると言えばしているのだ。
「大丈夫だよ。」
ローザちゃんに返事しつつ新たな目標を考える。
中1で将来の職業を考えるのは早いかもしれないけど、今から決めた方が努力の方向性を絞れて良いかもしれない。
前回の人生で三十路まで生きていて憧れた職業が幾つか有る。
・漫画家
お世辞にも上手いと言えない画力だったけど、絵を書くのが好きで漫画も好きだったから若い時に目指していた。結局3作品ほど雑誌に送ってダメだったから諦めたのだ。アラサーになってから見直したらとても酷い画力で黒歴史に認定した。
・ゲームクリエイター
ゲームが好きだったから、漠然となりたいな~と思っていた。某RPGを作れるソフトでオリジナルゲームを作ろうとして結局完成しなかった。
・声優
アニメにハマり、声優さんにもハマったから憧れた。
だけど、そもそもコミュ障気味だったからなれる気がしない、と速攻諦めた。
うん、今思い返しても完全にオタクの思考である。
だが、今回の人生ではゲームは全くやっていない。なぜならば前回で既に好きなゲームはやり尽くしているからだ。やるとしたら今までやったことのないジャンルを選ぶしか無い。
マンガ・アニメも同じく既に見たものばかりなので、イマイチ惹かれないのだ。
女の子になったんだから少女漫画を読んだら良いじゃない!って思うかもしれないけど、元々雑食で少女漫画も普通に読んでいたんだよね・・・
蓮華ちゃんがアニメにハマっているので、どんな話しだったか思い出すために見直したりはしている。新たな感動は無いけど、やっぱ良いアニメだなぁとは思うね。
・・・やっぱりそういう業界に関わりたいって気持ちは有るな。
いつの間にかローザちゃんが側に座ってギュッと抱きしめていた。せっかくなのでこっちからもハグしとこう。
抱き合いながら更に考える。
うーん。漫画家は今から絵を勉強するのは遅くないだろうか?いや、行けるか?
一応前回イラストの書き方講座をひたすら試し、人並みに見れる程度には上達していた。少し勉強し直してみようかな。
ゲームクリエイターは諦めよう。正直自分で作ろうとしてみて、「あ、俺作るよりやる側だわ。」って思ったからね。
声優はどうだろう?今の瑞穂は幼女ボイスしか出ないぞ?でも需要はあるかな。そういう声優さんも居るもんね。
演劇部とかに入って芝居を学んでみようかな。
よーし、大体固まって来たぞ。
本命は【声優】で【漫画家】が第二志望。第三志望は保留で。
「考え事終わったニョ?」
「あ、うん。よく解ったね。」
「ミズホはカオに全部出るニョ!」
マジか!完全に無意識だったな。
ていうかずっと顔見られてたんだ。恥ずかしい。
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