第12話 修学旅行その3
3日目。二泊三日なので今日で帰らないといけない。
日程は
・朝食
・チェックアウト
・移動
・観光地
・観光地で昼食
・移動
・空港
・移動
・学校到着解散
今日は流石に昨日みたいな朝ではなかった。
瑞穂の代わりに菜々美ちゃんが美少女サンドウィッチになっていた。
明らかに蓮華ちゃんとローザちゃんは起きている。
薄目でチラチラ菜々美ちゃんを見ているからね。
しかし菜々美ちゃんは尿意がまだ来なかったようで企みは失敗していた。
「瑞穂ちゃんなら楽に掛かってくれますのに・・・」おい!蓮華ちゃん、今なんて言った!
☆
観光地はデッカイ鍾乳洞をひたすら歩くだけのモノだった。
これ小学生向きの観光スポットじゃないと思う。
これを楽しんでいるのは暗がりを利用して瑞穂にセクハラしてくる蓮華ちゃんとローザちゃんくらいだ。菜々美ちゃんはニコニコしながらスマホで撮っている。そのスマホ、この暗さでも撮れんの?特注?そう・・・凄いね。
そのあとはエイサーショーとハブショーを見た。
エイサーは太鼓の音がお腹に響いてきて、なかなか民族音楽ぽくて良かった。
ハブショーは女子は不参加になった。女の子は基本爬虫類ダメだよね。
男子がショーを見ている内に女子は紅芋アイスとか食べてた。瑞穂はマンゴーアイスにした。甘酸っぱくて美味しかったです。
お土産タイムだ。
やたら紅芋を押しているお土産屋さんに来た。
瑞穂は紅芋タルトとちんすこうを買った。
「ミズホ!このキーホルダーお揃い買うニョ!」
ローザちゃんが見せてきたのはゴーヤー(にがうり)にキュ○ピー人形の顔と手足の生えた、所謂ご当地キュ○ピーってやつだった。正直いらない・・・
「こ、こっちの星の砂とかにしない?」
「これが良いですわ!」
今度は蓮華ちゃんがなにやら持ってきた。
ゴーヤーを輪切りにした状態のキーホルダーだった。
だからなんでゴーヤーなんだよ!
「ホテルで食べたゴーヤーの薄切りサラダの苦味を忘れない為のモノですわ!これを見れば苦味とともにお友達との思い出が蘇りますわ!」もっとポジティブな物で思い出して!
なんとかお土産を買うことが出来た。結局お揃いのキーホルダーは瑞穂が提案した砂の星になった。
あとはもう帰る為の移動だ。
バスの中でカラオケ大会になったりしたから移動中も楽しい。
飛行機も手荷物以外の荷物は宅配便で送ったので楽ちんだ。
空港から小学校までのバスに乗る頃には日も傾いていた。
流石にもうヘトヘトだ。両親が迎えに来てくれたのでお父さんに甘えて抱っこしてもらった。こういう時小さくて良かったな、と思う。
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