第11話 修学旅行その2

朝起きると蓮華ちゃんとローザちゃんが両側から抱きついて寝ていた。

動けぬ!え?なにその力?本当に寝てるよね?

菜々美ちゃんは普通に寝ている。


「蓮華ちゃん!ローザちゃん!起きて!瑞穂動けないんだけど!!」


なんとか身体を揺すり二人を起こそうとしてみる。

そして冷酷に訪れる尿意。マズイ・・・


「お、起きて!」漏れる!


よく見ると口元がニヤけている蓮華ちゃん。き、貴様おきているな!?


「蓮華ちゃん!起きてるでしょ!!おトイレ行きたいから離して!!」


「んん~?・・・おトイレぇ?おトイレに行って何をしますの?」ニヤニヤ


ドSか!!


「うぅ~ん・・・」


反対側にいたローザちゃんが寝返りをしようと見せかけて手を瑞穂のおへそのした辺りにポンと置く。

ちょっ!待って!!今ので膀胱が刺激されてヤバい!!


「も、漏れる・・・!」


「ローザちゃん、そろそろ離してあげましょ♡」


「はーい!」


パッと手を離してくれたので急いでトイレに駆け込んだ。

・・・あ、危なかった・・・修学旅行中にオネショしたとか黒歴史過ぎる!


はぁ・・・開放感に安堵し、顔を上げると蓮華ちゃんとローザちゃんがトイレのドアからこちらを覗いていた。慌てていたからドア閉め忘れた・・・



「瑞穂ちゃん可愛かった♡」


「そうね。本当は録画したかったけど流石に止めといたわ。」


「変態!!」ドS二人に弄ばれた。


というか何で中身三十路+αのおっさんが女の子にセクハラされてるんだよ・・・普通、逆・・・逆だとガチの犯罪だわ・・・はぁ。


マジでこの二人の将来が不安なんですけど。

ガチ百合のドS。その対象が瑞穂なのが特に不安だ。小5でこれだと中学とか高校には一線超えてきそうだ。瑞穂の貞操がヤバい。

菜々美ちゃん、乗り遅れた!って顔しないで。



修学旅行二日目。今日が修学旅行本番という感じだ。昨日はほぼ移動だったからね。


今日の日程は

・朝食

・移動

・ビーチで遊び

・ビーチでBBQ

・移動

・観光地

・ホテルに移動

・夕飯

・お風呂

・自由時間

・就寝


大まかにビーチと観光地だね。

ビーチはホテルの目の前にあるビーチなので目の前だ。

観光地は修学旅行のしおりによると大きな水族館だ。ジンベエザメがいる所だね。



朝食を食べた後、自室で水着に着替え、上に学校指定のジャージを着る。

ホテルは貸し切られているとはいえ、水着で通路をウロウロするのは良くないからね。

引率の教諭達の指示に従いビーチに来た瑞穂達は、準備運動もそこそこに海に突撃した。

綺麗な海を前にして子供が我慢できる訳がない。もちろん瑞穂も本能のままに海に走った。


ホテルのビーチなので砂浜はゴミ一つ落ちてないし、海に網が張られ小さな熱帯魚みたいな魚しか泳いでない区画になっていた。毒の有る魚とかサメとか怖いからね。

前回の人生で某有名サメ映画を見て海に入るのが怖い瑞穂はこの環境に安心した。今でもトラウマです。


ローザちゃんと菜々美ちゃんが瑞穂の水着(タンクトップビキニ)を脱がそうとしたけど。

蓮華ちゃんの「瑞穂ちゃんの裸を見て良いのは私達だけよ!」という説得?で諦めてくれた。いや、君たちも見ていいわけじゃないからね?


お昼ごはんのBBQは文句なしに美味しかった。やっぱりお肉は最高だな。

野菜?肉があるのに野菜を食う意味が解らないな。只でさえ少食だと言うのに野菜なんか食べてられるか!お肉こそ至高!


観光地へのバス移動は記憶がない。お腹いっぱいで寝てた。皆も寝てた。


水族館は海の生物を見ながら順路を進みだけなのだが。ところどころに特集コーナーがあるため意外と時間を取られた。

サメの特集コーナーがあったので見てみる。

瑞穂にとってはトラウマだけど水中で見なければ怖くないもんね!

サメの歯はかなり怖かった。食われるって生物として一番強い恐怖だと思う。


流石に蓮華ちゃんとローザちゃんも水族館の生き物たちに夢中でイタズラをしてこなかった。

イルカショーも見た。イルカ賢いな~瑞穂も撫でてみたいと思った。

家族にお土産も買った。お土産の基本はお菓子系だよね。個人的にはぬいぐるみが欲しいけど家にも沢山あるのでこれ以上は増やせない。


蓮華ちゃんがお土産コーナーを買い占めようとしたので流石に止めた。

これだから金持ちは・・・



ホテルに戻ると夕飯の時間だった。夕飯はビュッフェスタイルだった。

タコライスが美味しかったです。


お風呂の時間。また昨日みたいにローザちゃんを洗ってあげる。

髪はともかく、身体くらいは自分で洗えるようにと、洗い方をレクチャーした。

女の子の髪は手入れが大変だからね。


「傍からみるとナイスバディのお姉さんが幼女にお世話されているようですわ。」


まって。幼女って瑞穂の事?


「身長差がねぇ」「瑞穂ちゃんちっちゃい!」「ミズホ小さいニョ!」


「ま、まだ伸びしろは残っているから!中学で絶対伸びるもん!!」


前回でも小学校ではチビだったのは覚えている。具体的な数値は覚えていないけど。

そこから一気に170センチ超えたからね!伸びるのは確定だから!!


「女性の身長は小学までって話もありますよね?」え?


「聞いたことあるわね。信憑性があるのかは解らないけど。」嘘でしょ?


「ミズホは小さいから良いニョ!大きくならなくて良いニョ!」・・・・・・


大変ヘコんだのでお風呂から上がったあとフテ寝した。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る