第10話 修学旅行その1

小学校の修学旅行。

沖縄へ2泊3日。


大型バスと飛行機を使い沖縄へ来た瑞穂達は、更に宿泊地へ観光バスに揺られる事になった。友達と一緒なので移動だけでもとても楽しかった。

前回の人生では、ここまで仲の良い友だちは居なかったからね。

やはりコミュ力を上げて正解だった!


有名校だけあってホテルはかなり良い所だった。蓮華ちゃんのお家系列のホテルらしい。

初日はほぼ移動だけになった。まぁ遠いから仕方ないよね。

楽しみは夕飯と大浴場。それと消灯前の友達とのお喋りかな。


夕飯はビュッフェスタイル。まぁ要するに食べ放題のセルフサービスだ。

美味しそうな料理の数々、どれも食べてみたいんだけど、残念ながら瑞穂はとても少食だ。

少食なのは女の子になったからなのか、前回でもそうだったのかは分からない。

小学校の時、少食だった。なんて覚えてないからね。


低学年の頃から昼休みの度に俊介くんに連れ去られていたせいで昼食を食べなくても大丈夫になったセイもあるかもしれない。

あれ?瑞穂が小さいのって、もしかして俊介くんのセイ?身長伸ばす栄養足りなかったのかもしれない。


ま、まぁいいや、きっと中学校で伸びるし!



大浴場の使用は男女それぞれ1班、2班に分かれて入ることになった。

ひと学年の生徒全員一度には流石に無理だったみたい。

1班はA組とB組だ。

B組の生徒とは殆ど面識は無い。

菜々美ちゃんはB組にも友達がいるみたい。紹介してくれたけど、特徴が無いのが特徴といった感じの顔と名前だったので、正直一度の紹介じゃ覚えられなかった。

とりあえずアダ名の”みっちゃん”と”よっちゃん”と呼ぶことにする。


みっちゃんとよっちゃんも1班みたいなので一緒に大浴場へ向かう。

流石大きいホテルの大浴場。学校のプール並に広い。更に温泉の湯とかいう効能別の湯船が複数ある。うたせ湯とかジャグジー、サウナまである。

女性教諭が複数人危険が無いか見張るようで、のぼせたりしないように先に注意された。


女生徒たちは大半がバスタオルを身体に巻いてお風呂に行く。

何も隠さずに行く人も居る。瑞穂は隠さない派だ。隠すものが無いからね。

ローザちゃんは隠す物が有るけど隠さない派みたい。で、でかい!あと毛が生えている!

蓮華ちゃんは隠している。ということは隠すものが有るのかな?

菜々美ちゃんも隠している。ふむ・・・もしかして瑞穂、発育遅い?


少しショックを受けつつもさっさと身体を洗う。

お母さんに教えてもらった女の子の手入れ方法だ。細かい作業や掃除は嫌いじゃないから女の子の身体のケアも特に問題なく身につけた。


ローザちゃんは王族な為、自分で身体を洗えなかったから瑞穂が洗ってあげた。

ご褒美としてローザちゃんのおっぱいを揉ませて頂いた。こ、これが本当のおっぱい!・・・じゃあ瑞穂の胸に付いているのは何なんだ!全然別物じゃないか!!偽っぱいか?!ローザちゃんはメロン!瑞穂は甘食!共通点が"甘い"ということしか無いよ!!


はっ!?思わずローザちゃんに憤りをぶつけてしまった!


「も、もう私、お嫁に行けないニョ・・・ポッ」


やりすぎてローザちゃんが顔真っ赤にしてブツブツ喋っている・・・

落ち着いたローザちゃんに"お返し"されたけど、瑞穂の膨らみかけの甘食はその程度びくともしなかった!


ちょっとお風呂に長居しすぎたせいか皆顔を真赤にさせて魂が抜けたように静かだった・・・1班女子だけだけど。


そのおかげで1日目夜のお喋りは殆ど出来ずに皆眠ってしまった。

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