第3話 小学生になったら友達100人、できるかな?じゃない!作るんだ!!
※この物語はフィクションです。登場する人物・国・言語・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
瑞穂が入学する小学校は
凄い格式高そうな名前だけど、実際そうなのだ。
この小学校は1回目の人生でも通っていた母校だった。
小学校までは良い所に通っていたのだ。中学で平凡な学校になったのは、勉強が嫌い過ぎて成績がヤバかったから。はははっ。馬鹿だね!
ウチの家庭は中級家庭以上、上流家庭未満といった感じで、父さんがそこそこの会社の幹部クラスで母さんは専業主婦だ。
1回目の就職活動の時に父さんの会社に行くことも考えたが、コネ入社みたいでかっこ悪い。と無駄なプライドが邪魔をして選択肢から外していた。
だが今回は使える物は何だって使うつもりだ!自分の人生を最大限楽しむ事にしたのだ!
さて、小学校の入学はすんなり行った。簡単な子供向けの面接と簡単な筆記試験くらいしか無かったからな。楽勝だ。
ちなみに幼稚園で仲の良かった七瀬 菜々美と高梨 健人も同じ小学校に入った。
瑞穂が此処を受けると言ったら両親におねだりしたらしい。
聖キャメロン学院は私立なので入学に必要なお金が、受験料・入学金・授業料・その他で100万円を超えるのだが、二人は普通にお金持ちの家の子だったらしい。
幼稚園の間は全く気が付かなかった。
ちなみに2つ年上の利行くんは普通の家庭だったので普通の県立の小学校へ行ったそうだ。
1年A組が瑞穂のクラスになる。菜々美ちゃんと健人くんは1年B組になってしまった。まぁ離れちゃったものは仕方ないよね、新しい友だちも作らないとだし!
☆
A組は男子10人、女子10人の合計20人クラスだ。
随分少ないんだな。前回はたしかE組で40人居たはずなんだけど。
「はい!皆さん先生の方を見てください!先生が皆さんの担任になった水都 美智子です。ミチコせんせいって呼んでくださいね!」
『はい!!』
「じゃあ今度は皆さんの自己紹介をしていきましょうね!こちらから順番にやっていきましょう。」
自己紹介が始まった。なるべく早く覚えられるように集中する。
・
・・
・・・
・・・・
・・・・・
瑞穂も無難に自己紹介を済ませた。一通りのクラスメイトの名前と、気になる子たちは覚えた。
気になる子1人目は
つまり三代名家が投資をしたおかげで大企業になれた会社が山程あるのだ。
なのでこの家に逆らう者は居ない。政治家なども三代名家に大恩がある者ばかりなので同様。
正直、小市民でしかない瑞穂には雲の上の存在だ。だが今回の人生ではまさかのクラスメイトだ。これは友達になるしかない!コネは有れば有るだけ良いのだ!!
気になる子2人目。
1周目の時は、当たり前のように父親超えの活躍をしていた。コイツも仲良くなっておきべき人だ。
気になる子3人目。ローザ・アルティマ。父親が日本好きで、娘を日本で育てたいとわざわざ引っ越してきた。ヨーロッパのどこかの国から来たそうだ。
1周目では大人になってから知ったんだけど、アルティマ家はとある国の王族だったらしい。ニュースで来日の様子が流れて「どこかで見たことあるな~」と思ってたら小学校の頃の同級生だったのだ。話したことは無かったが、銀髪とグリーンの瞳が印象的だったので覚えていた。今回はガッツリ友達に成るつもりだ。
気になった子達はこの三人くらいだね。他の子もお金持ちの子なんだろうけど小市民でしかなかった前回の瑞穂がわかる範囲の有名人は居なかった。
☆
瑞穂は休み時間の度に蓮華・俊介・ローザを中心に、積極的に話しかけに行った。
蓮華は小一にして既に淑女になるための教育をしてきているようで、小四か五ほどの精神年齢だと感じる。なのでとても話しやすい。
俊介は完全にスポーツ馬鹿だった。授業の合間の短い休憩時間でも校庭に飛び出して行こうとする。なので必死に「お昼休憩と時にいっぱい遊んだほうが楽しいよ!他の子も昼休みじゃないと校庭に行かないから!」と説得した。
この説得を理解できる頭はあったようだ。良かった。
ローザは全く日本語が話せなかったので、瑞穂が翻訳辞書片手に通訳をする羽目になった。ローザ!瑞穂にばかり頼ってないで、ローザも日本語覚えて!!
はぁ・・・・・・こっちも必死だったせいか物凄い短期間で外国語を覚えてしまった。なんだよアルティマ語って・・・
瑞穂こんなにスペック高かったかな?子供だから吸収率が半端ないのかもしれない。
だとしたら今のうちに先の先まで勉強いしておくべきかもしれない。
鉄は熱いうちに打て!だね!!
「瑞穂さん。今度我が家でお茶会を開催しますの。勿論、来てくださいますよね?」
超絶お金持ちのお嬢様 蓮華ちゃんが、背筋をピンと伸ばし美しい所作でお茶会の招待状を差し出してきた。この子は本当に小一なのだろうか?
瑞穂と同じ2周目じゃないよね?
「ありがとうございます蓮華ちゃん!是非参加しますね!!」
笑顔で招待状を受け取り返事をする。笑顔大事。
「べ、べべべっ!別にこれくらいでお礼を言わなくてもよろしくってよ!!」
蓮華ちゃんは何故か顔を真赤にして目が異様に泳いでいる。どうしたんだ?
「わかる~!みずほちゃんのえがおヤバいよね~おかおがあつくなってうまくおしゃべりできないんだよね!!」「ねるときにおもいだすとねむれないの!」「おれみずほちゃんすきー!」「おれのほうがすきー!!」
クラスメイト達は蓮華ちゃんの赤面の理由を理解しているようだった。瑞穂には解らなかった。
「ミズホ!ローザのもの、クニにもってかえるニョ!」
このヘンテコな喋りをするのがローザ。天使のような白人美幼女なのだが、独占欲が人一倍強い。この前ボソボソと「父上に頼んで、国を女の子同士で結婚できるよう法律を変えてもらうしかない!」とアルティマ語で呟いていた。瑞穂もしかしなくても狙われていた。どうしてこうなった!
ちなみに俊介はまったく騒ぎに気づかず一番中のいい男子と馬鹿話をしていた。
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