気まぐれ閑話【07】

好みが激狭なイチ読者の苦悶

 あくまでイチ個人の、評価の星を入れる基準について。


 ここを読んでくださる方は、私の好みがめちゃくちゃ狭いことをよくご存知かと思います。

 さらには、作品を最後まで読めたとしても、我ながら評価が渋いです。自分でも何様だよと思うほどですが、作者の皆様、本当に申し訳ありません。


 これはなぜだろうと、長らく自分でも疑問に思っていました。


 今回(第6回)のカクヨムコン期間中に何作か読ませていただいた結果、気づいたことがあります。

 どうやら私は、

「たとえばこの小説がお金を払って買った本だったとしても後悔はないか」

 という視点でウェブ小説を読んでいるように思います。


 つまり、今まで評価を入れて感想を書いた作品については、

「本屋で並んでいたら買ってでも読む(ていうか早く本屋に並べ)」

 と思うほどおもしろい、好きである、と言えます。私の中では。

 これが無料で読めちゃってよかったのかよおおお!? と叫びたい。ありがとうございます。


 ただ、「私が評価する=万人受けする」という保証にならないことが、ほんっとうに申し訳ないなあと、いつもいつも思っています。



 「万人受けしている≠私も評価する」、ということでもあります。


 絶賛レビューがこれでもかと並んでいる、星は高評価の連続、ツイッターなどでも「素晴らしい!」「おもしろい!」といった感想がわんさと出てくる作品に対して期待を高め、ほほうそれなら感想書きたくなっちゃうかもしれないぞとウキウキしながら覗いたら、自分にはピンと来なかった――


 こんなときの絶望感は、まさしく、筆舌に尽くし難いです。


 大勢の方がおもしろいと言っているのに、そう思えなかった私は、もしかしてどこかおかしいのでは……?

 好みと合わなかった、読めたとしても粗が見えたりここをもっとこうしてほしかったこうだったらああだったら……あああ……。


 ということが一作だけでなく立て続けにあると(よくあるんです)、「好みが激狭ですみません」「人間的に欠陥があってすみません」「むしろ生きててすみません」と地面にのめり込みたくなるほど、本気で落ち込みます。


 つらい。

 ほんとつらい。


 だからと言って、嘘やお世辞で「おもしろかったです」とも言えないので、黙ってそっ閉じです。


 だからこそ、評価の星を入れたくなるほどおもしろい作品に出合うとテンションが上がります。その思いのたけをどこかにぶつけたくて、感想を書く場所を設けた次第です。

 落ち込んだときはここに戻って、私がおもしろいと思ったことは間違ってない! と、涙を拭って気持ちを新たにしています。


 レビューは書けなくて本当に申し訳ありません(結局そこか)。


 とはいえ、詳しくは伏せますが「万人受け≒私の好み」の目安となる値も、今回のカクヨムコンを通じて発見することができました。



 最近は、検索より、目についた自主企画への参加作品から、読めそうなものを探すことも多いです。

 条件を絞りまくったうえで、読みます系自主企画を自分で起ち上げてみたらどうなるか興味はありますが、今はちょっとそこまでの勇気はありません。


 とりあえずは、積読状態のフォロー中未読作品を、マイペースにひとつずつ消化していきます。

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