020「ため息代行サービス」/詩一@シーチさん

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890004771


 この物語の創り方、もしかして、序破急、というやつでしょうか。(不勉強につき、違っていたら申し訳ありません)


 第三話の、すべての伏線回収からの突き落とすようなラストに目を見張りました。

 小気味よくやられました……!

 おもしろかったです。



 ため息を吐くと幸せが逃げる、とは、よく言われます。

 「ため息代行サービス」、なんてうまい隙間産業なんでしょう!


 第一話。ため息を吐く登米池とめいけ月子つきこ(このネーミング!)と、まるで勧誘商売の謳い文句みたいなことを言う、人の良さそうな尾紫茂おしも絵摸えも(このネーミングパート2!)のやり取りから漂う、胡散臭い雰囲気。

 ため息代行サービスは、初回の一週間、お試し無料。

 ますます怪しい!


「あなたなら、きっと上手くいく」


 ひえー⁉


 しかし、どうなることかと思ったけど月子さん、あらーよかったね、人生がいい方に行きましたね! と素直に思えたのです。



 第二話に登場する観革みがわ利乃香りのか(このネーミングパート3!)のながーい愚痴セリフ、「わかりみが深い」という人も多いのではないでしょうか。(あまりにもリアル……実感こもってませんか……?)


 ため息を代行する側としての苦労や苦悩も描かれていて、なるほど、確かになと思ったのです。

 第一話の月子さんのように、うまく人生が好転するといいけど……。


「あなたなら、きっと上手くいく」


 ひえー⁉



 タダより高いものはない、とか、うまい話には裏がある、とか、よく言われます。


「あなたなら、きっと上手くいく」


 ため息のご利用は自己責任で、計画的に。



 私も、あまり人前でため息吐かないようにしたいと思います。

 ちなみに、吐いたため息によって逃げた幸せは、隣の人に移る、とも聞いたことがありますよ。

 ふふふ。

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