018「逃亡した悪役令嬢は隣国で踊る戦乙女と呼ばれています。」/聖願心理さん

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886567434


 その昔、「スレイヤーズ」という小説がありましてね。

 主人公はリナ=インバース。魔法を得意とする少女です。

 しかし、あまりの強さと大胆さとおおざっぱさに「ドラまた(ドラゴンもまたいで通る)リナ」という名誉だか不名誉だかわからないあだ名をつけられた、伝説の人物です。


 いつの間にか、「踊る戦乙女ヴァルキリー」というあだ名がついていた主人公エイリー。

 その、最早チートと呼んでいいのかわからないくらいぶっちぎった最強のステータスと、基本的に「ずぼらでめんどくさがり」の性格が故に、超強い敵を前にしても、


「ええいめんどくさい、最強魔法ぶっぱなして万事解決! 終わりよければすべてオッケー☆」


 という潔さ。有言実行で実現させちゃうんだから、もう誰も文句は言えない。


 その強さと性格、どーしても、私は「ドラまたリナ」が思い浮かんでしまうのです。


 「踊る戦乙女ヴァルキリー」……「どるヴァル・エイリー」とか、どう⁉(勝手に提案)



 基本的に、セルフツッコミ(!)コメディなのですが、時折覗かせるシリアスな場面と、壮大なストーリーの設定のバランスが好きです。

 一話が短めなのでさっくさく読み進められます。話数多くてもあっという間でした。

 悪役令嬢もの、でも恋愛が主軸ではない、というのも個人的に好きなところ。じゃなきゃ読めなかったです。

 友達になれたら楽しそうなんだよなあ、エイリー。あの性格、かなり親近感があります。

 でもそんな女子力の低い(ごめんね!)エイリーにだって、ロイヤル関係を含むイケメンが寄ってくるのです。さすが、腐っても令嬢(やっぱりごめんね!)、ロイヤル関係にも物怖じしない……のは、本来の性格が性格だからかも?

 ハーレムになりそうなのに、エイリーはそのフラグを無意識に片っ端から踏み折っていく。自身に向けられる好意にはことごとく鈍感というのは主人公あるあるですが、その中でもめげずに踏み折られなかった逞しい彼には、幸せになってほしいと思います。

 エイリーを選ぶそのセンスと根性、私は応援してるよ!


 物語はこれから大きく動いて行きそうなところですが、あのノリで書き続けるのは結構疲れると思います……。どうか無理せず、ご自分のペースで更新なさってくださいね。

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