5.清少納言『枕草子』清涼殿の丑寅の隅の
今回は日本最古の随筆「枕草子」で知られる清少納言(966-1025頃)です。
自身の宮中生活を輝かしく描いた点、取りとめなく出来事や好奇心を綴った点、さらに「紫式部日記」での批判などから、清少納言については快活な陽、紫式部については内気な陰の印象で語られることが多いですね。
清少納言は、平安中期993年頃から時の皇后である中宮定子(977-1000)に仕えます。定子が若くして亡くなったこともありますが、清少納言が定子様をどれほど慕っていたかが「枕草子」にはよく表れています。
今回はその1つ、「清涼殿の丑寅の隅の」の一部を読んでいきます。
ちなみに、昔の本の伝わり方は書き写しです。伝わる過程で誤字や加筆などが生じます。現存する古い資料を辿っても「大元」を1種類には絞れません。
「枕草子」もいくつか系統があり、現在参照されるのは「三段本」という系統が主流です。
しかし、江戸時代の注釈書「枕草子春曙抄(しゅんしょしょう)」をはじめ、かつては「能因本」という系統が参照の主流でした。
この度ゲームFGOにて、技として登場したので、この動画では主に枕草子春曙抄に準じた表記で古文を読んでいきます。
定子様の計らいは、よく言えば当意即妙を楽しむ粋な計らい、悪く言えば無茶ぶりでしょうか。私個人は体験したくないですね…。
ですが清少納言自身は定子様に振り回されたことも含め、良い思い出として綴っています。
(「清涼殿の丑寅の隅の」現代語訳・古文につづく)
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