第2話 配属は・・・?
はれて入社が決まった私は、研修が始まりました。
それから私は入社してから知ることとなります。
・・・・研修場所を。
私の会社には、以前にインターンシップで行った通所施設(デイサービス)と、居宅施設(有料老人ホーム)がありまして、研修は老人ホームの方で行うことになりました。3ヶ月。
私はインターンでデイサービスをみて、入社したいと思っていましたが、なんとなんと老人ホーム。
介護超初心者の私には苦痛でした。
始めは先輩社員に同行して、1から介護を学んでいきました。
部屋の入り方、声のかけ方、訪問介護記録書の書き方などを教わりました。
そして毎日毎日就業後にレポートを書く。
その当時に一番印象的だった出来事があります。
研修に入ってすぐのことです。
先輩方はいつも通りに仕事をするので、看取りの入居者様の部屋に様子を見に行きました。
その時にはその入居者様は眠っていました。
酸素をつけていたかは思い出せません。しかし、頬はげっそりとしていて、手足も細かったことは覚えています。
その方はお元気なときには「ばかやろう!」とよく言っていた、と聞きました。
初めて見た人間の死に際をみて、私は逃げ出したくなりました。
介護士の資格を取得する際に、「看取り」を学びます。その時にも様々な事例を聞きましたが、実際に見た看取りは想像を絶するものでした。
さて、そんな衝撃的な初日を終えて、日々研修に励んだわけですが、私は3ヶ月の研修と聞いていたので、配属が決まるまでの辛抱だと必死に考えていました。
デイサービスにいけば、介護度が高い人はあんまりいない。
認知症の人はいるかもしれないけれど、身体的に介助が必要な人はそんなに多くないはず。
耐えろ、耐えるんだ。・・・・と、なんど考えたことか。
会社の上司に「希望の配属先あるの?」と聞かれました。
しかし、私は解雇をおそれて(解雇なんてなるはずないのに)「希望は特にありません!」と言いました。
今、当時の自分になにか言うならば、「ばかやろう!なんで正直に言わなかったんだよ!?それのせいであんたは悩んで何回泣いたことか!!」と叱るでしょうね。
はい、その言葉でお察しかと思いますが、私の配属先は老人ホームとなりました。(白目)
でも配属になる前から「たかはしさんはねえ、ここが向いてるような気がするんだよね」と言われてました。
しかもその時ちょうど職員も少なくて、ちょうどよかったんでしょうね。
***
ネガティブな話ばかりになってしまったので、他の話もします。
介護は3K(きつい、汚い、危険)と言われますけど私はそこまで感じていません。
そんなふうに思う時もあるけれど、それ以上に色々な場面が沢山あるからです。
きつい、に関してはメンタルはきついですけど、身体的にはそこまで感じてません。
介護は腰を痛めるとかもよく聞きますが私は今のとこ腰痛もありません。
介護は介護の技術を使用することで、少しはマシになるからです。ボディメカニクスという技法を、介護士の資格取得で習うからです。
特に私は背が低いので、私よりも背が高くて大きな入居者様は、それを使わなければ体を浮かすことすら出来ません。
なので、これから介護をしようと思う人は心配ならさないでくださいね。
汚い、に関しては汚いを防ぐの介護士です。
確かに便失禁や尿失禁を片付けるのは大変ですが、片付けて清潔にする役目は介護です。
いつも綺麗にしておけば、気にならないはずです。
皆さんだって、服が汚れたら替えるし、肌が汚れたら洗うでしょう?同じようにしてれば汚いってことはないと思いますよ。
まあ、片付けるのがほんとにほんとに大変ですけどね。
危険、に関しては介護だけの話ではありません。どんな仕事にも事故はあります。どんな仕事にも危険は付き物なのに、なぜ3Kの中に含まれてしまうのでしょうか。
そんなわけで、介護の3Kですが、これは受け取り方しだいですよね。
なにか他の3Kを考えるとしたら、何がいいでしょう?いい案ください!
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