19
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまい、どう時間を潰そうかと考えていたのが嘘のようだ。
「二次会、行こうか。」
「そうだね。」
朱里ちゃんの結婚式の二次会。
とても楽しみにしていたけど、というかもちろん今も楽しみだとは思っているけれど、瞬くんと過ごす時間が終わってしまうことに妙な寂しさを覚えた。
もう少し、一緒にいたいな。
そんな欲望が芽生えているのに自分自身驚く。
それほど瞬くんとお茶した時間が楽しかったのかと、素直に認めざるを得ない。
後ろ髪をひかれながら私たちはカフェを出て、隣の二次会会場へ赴いた。
二次会はブッフェ方式で、二人の馴れ初めのスライドショーに見いってしまったり、ゲームの進行を手伝ったりしていたらいつの間にか食いっぱぐれてしまった。
ま、披露宴でたくさん食べたし瞬くんとパンケーキも食べたからいっかと思っていたけど、片付けをして帰る頃にはちょっぴり小腹がすいていた。
最寄り駅前で珍しくラーメンの屋台があり美味しそうなにおいが漂っていたけれど、ここはぐっと堪える。さすがにパーティードレスでしかも一人で屋台のラーメンをすするなんて、寂しいにも程がある。瞬くんと食べたパンケーキとは雲泥の差だ。
後ろ髪ひかれながらも私はそのまま帰った。
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