06

式場から披露宴会場に移り、余興の始まりだ。

畳が敷かれた和室にモダンなテーブルとチェアがセットされていて、テーブルの上にはこれまた和を基調にしたアレンジフラワーが飾られていた。

朱里ちゃんのこだわりが細部に見えて、何だかほっこりする。


直樹さんの上司の方の乾杯に始まり次々と美味しそうな料理も運ばれてきて、私は未菜ちゃんとキャッキャしながらスマホで写真を撮った。


「めっちゃインスタ映えしそう!」


「だね!インスタやってないけどね!」


特にSNSに載せるだとかそんな意図はまったくないけれど、やっぱり綺麗なもの、美味しそうなものを見ると写真を撮らずにはいられない。


「朱里ちゃんとも撮ろう。」


「うん、行こう行こう。」


新郎新婦に人が群がるなか、私たちも負けじとその和に入っていく。


近くで見る朱里ちゃんはこれまた一段と綺麗で、感嘆のため息しかでない。

直樹さんと目を合わせて微笑む姿なんて、幸せすぎてこっちがきゅんとなってしまう。


「朱里ちゃん素敵!本当に綺麗!」


私が目をキラキラさせながら言うと、朱里ちゃんは満面の笑みになって言った。


「ありがとう!今日は来てくれてありがとうね。」


その姿に私はまた胸がきゅーんとなってしまった。

なんなの、この幸せオーラは。

私も、私もあやかりたいっ!


朱里ちゃんから幸せオーラを存分に浴びた私たちは、席に戻って顔を見合わせて決意する。


「私たちも続こう。」


「この流れに乗るしかない。」


私たちももう26歳、そろそろ結婚適齢期だ。

未菜ちゃんと二人、力いっぱい頷いた。

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