05

「瞬くんありがとう!」


「本当に助かりました。」


ペコリと頭を下げると、そっと肩を叩かれた。


「気にしなくていいよ。きちんと説明しなかったのがいけないんだから。俺たちは結衣ちゃんたちが来る前に先にそのこと聞いてただけだからさ。むしろちゃんと説明してなくてごめんね。」


顔を上げると瞬くんが優しく微笑んでくれている。その隣では光司くんもうんうんと頷く。


優しい人たちでよかった。

私はほっと胸を撫で下ろした。


その後は万事スムーズに事が運び、席次表もぴったり数が揃って改めて安心する。

受付終了後、私たちも新郎側、新婦側に別れてそれぞれ座り、厳かでありながらもとても穏やかな式に参加した。


和装の朱里ちゃんはとても綺麗で、ほうっと見惚れてしまう。

こうやって人の結婚式を見ると、普段それほど感じていない結婚願望がむくむくと膨らんで羨ましくなる。

私もいつか素敵な人と結婚するのかな、なんて想いを馳せて勝手に顔がにやけた。


だけどそれは一瞬で、すぐに否定的な私が飛び出してくる。


そもそも、彼氏いない問題。

スタートラインにも立っていない。

ダメじゃん、私。

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